内容説明
組織における人間の「感情」や「個性」を深く追求した著者30年の実務と研究に基づく全く新しい経営論。
目次
序章 心理学的経営とは
第1章 モティベーション・マネジメント
第2章 小集団と人間関係
第3章 組織の活性化
第4章 リーダーシップと管理能力
第5章 適性と人事
第6章 個性化を求めて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tai
18
心理学的経営の考え方は、人間の現実をあるがままに受け入れとらえることを何よりも重視。松下幸之助、とんでもない目標への挑戦を要望する中で自己否定、革命が生まれる。創造的破壊。人間は秩序をつくると同時に秩序を破壊する動物である。秩序による束縛は生命を押し殺す。秩序の破壊により内側に眠る生命力を挑発し組織にゆらぎを起こす。新たな学習に対し阻害要因となるものを破壊、アンラーニング、自己否定を促進する。どんな職業でも様々な個性を受け入れる余地があり、ある特性をもった人も多くの職業での行動傾向と個人的様式を見出す。2021/10/23
Mc6ρ助
17
リクルートの若者が元気がよいとの評判を受けて、1993年に書かれた人事の伝説的名著、らしい。人事にかかわる心理学は網羅されているようで、実際示唆に富むことも多い。とはいえ、採用活動でのSPIの使い方やら最近のAI推測データの販売の話なんか聞くと、まるで別の会社の話のようで、著者の思想の継承の問題なのか、社員の幸福追求は守備範囲でもその外側は「金のなる木」なのか、・・・などなどとゲスの勘ぐりをしたくもなる。というのがすでにゲスの極みの感想だけどね。
あのした
7
「起業の天才」で触れられていた本のため気になって読んでみました。30年前の本ですが、今でも十分に通用するほど本質をついている内容だと感じました。流行りの心理的安全性を確保することが大事であることや、マネジメントにおいて自身の性質を把握し、一緒に働く社員の特性も把握し、相互に共有し合うことの大切さを学びました。また個人のやりたいことや目標設定を支援して、組織の内部でそれを叶えるための制度を構築すること、これは以前所属していた会社でも行っていたため、この本の内容を真似したのかな?とも思いました。2024/01/30
Takashi Takeuchi
7
約30年前に書かれたとは思えないくらい現代に充分通ずる名著。今でもHRの教科書として読まれている理由、人材輩出企業としてリクルートの強さの理由がよくわかる。2021/09/15
たくみくた
6
4冊目。「個をあるがままに生かす」という思想を持った大沢武史氏がその思想をどのようにをクルートで形にしてきたのか書かれた本。アカデミック×現場での学びを元に、組織をデザインし、日本を代表する企業のカルチャーの根幹を作ったのが凄まじいなと。2023/01/07