内容説明
いま、柔らかな家族主義が始まる。…これまでの家族のあり方を変革しつつある新世代の意識と行動を探るマーケティング・ノンフィクション。
目次
第1章 子供は階層化への切り礼(過剰な消費は子供の“ペット”化なのだろうか;浪費前夜の子持ちトランタン;早期教育へ走るメカニズム;大衆化した小学校受験から見えるもの;幼児教育は「学歴社会」勝ち抜き戦への第一歩か?;〈英語〉こそエリートへの近道なんだわ;「インターナショナル」をめぐるハイクラスな有職主婦の生態)
第2章 浪費する主婦の系譜(羨望と嫉妬が渦まく「自立した専業主婦」;「かわいい」を発した第一世代の隠された欲望とは;思春期に現われた〈ユーミン〉という記号の威力;〈ユーミン〉初期のファン層には専業主婦が多かった)
第3章 消費家族・トランタンファミリー(セックスレスなトランタンファミリーは日本初の「消費家族」;困ってもいない専業主婦が、働きたがる理由;ベビーシッターで100パーセントの子連れ消費;カマドの神様にかわいがられるエコロジー・ママ;収納グッズから見えてくる「模倣する欲望」の張本人)
第4章 帰属感なき時代のトランタンの行方(子持ち在京地方人が郷里をめざす時;世田谷から西宮へ、そして青山に至る母親の誇り;キャリア・ウーマンの心得と取り扱い方教えます;こんな女性が一年間の育児休暇を願い出る;シングル・マザーに見る小サジ二杯のナルシシズム;幼児虐待の特効薬はオバタリアンにあり)
第5章 柔らかな家族主義への着陸(イエ型企業社会の人質となっているサラリーマン;女が変わっても、男は歩き続けるしかないだろう;「父親」の役割を降りてみてはどうか;これが知的な消費家族のモデルである)