内容説明
失意の中から王政復古を画策、成就させた野望の人生。公家の傍流から頭角を表し、討幕派と〔天皇の権威〕との連結の役割をにない、明治憲法体制の礎石を固めた岩倉―。その政治的野望の人生を、動乱の幕末・維新史とともに描いた力作評伝!
目次
第1章 岩倉売り出す(88人列参;開国外交;幕府と天皇;岩倉の生いたち;条約勅許問題と将軍継嗣問題 ほか)
第2章 蟄居5年(岩倉失脚;尊攘派対公武合体派;岩倉村人脈;薩摩藩へのラブ・コール ほか)
第3章 王政復古(岩倉復活と王政復古大号令;小御所会議;天皇政府と徳川政府の対決;新政府最高首脳へ;公家の天皇から政府の天皇へ ほか)
第4章 失意の右大臣(受動的政治家への変貌;岩倉使節団;朝鮮使節派遣問題;明治6年政変;赤坂喰違事件 ほか)
第5章 大久保没後(士族授産論;イギリス風憲法かプロシア風憲法か;明治14年政変;岩倉の死)