内容説明
まちのなかでちいさなものは、どんなきもちでいるだろう。
著者等紹介
スミス,シドニー[スミス,シドニー] [Smith,Sydney]
カナダの絵本作家。ノバスコシア州に生まれる。美術大学を卒業後、文字のない絵本『おはなをあげる』(ポプラ社)で、カナダ総督文学賞、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞などを受賞。『うみべのまちで』(BL出版)で、2018年のケイト・グリーナウェイ賞を受賞。初めて絵と文章の両方を手がけた『このまちのどこかに』Small in the cityで、2019年のニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞、2020年のエズラ・ジャック・キーツ賞などを受賞
せなあいこ[セナアイコ]
東京生まれ。同志社大学卒業。翻訳絵本多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
64
ソール・ライターのような画像・・・。この少年は1人でバスに乗って、一体どこへ行くのだろう。この降り積もる雪の中。さかなやさんのところで「ン?」、ひざにのせてもらって、で「え?」。そして次のページにビラを貼る少年、あぁ~、そうだったのか! となる。「いえが いちばん あんぜんで しずかだよ。」「まっすぐに かえっておいで。」「しんじてる。」この作者シドニー・スミスの『うみべのまちで』は既読。社会派?2021/08/17
annzuhime
54
島外の図書館から取り寄せ。バスを降りた子ども。表紙の寂しそうな顔が印象的。語りかけるような文章。子どもはバスを降りて町をさまよう。その理由が分かった時に、今まで見ていた風景が変わる。そうだね、きっと大丈夫。最後の絵の小さなあの跡に胸がジーンとする。ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞。エズラ・ジャック・キーツ賞。CASA BRUTUSの大人も深読みしたいこどもの本100。2023/09/10
chiaki
47
とても悲しく寂しそうな表情の男の子が街を彷徨っている様子に、なぜだろうと疑問を抱きつつ読んでいると…。あぁ、とても胸が締め付けられる想いです。帰りを待つお母さんの温もりに泣けてしまう。ラストの1ページまで見逃せない!街並みが、以前読んだ『かねもちのねことびんぼうなねこ』と似ていて、とても美しい。2021/04/18
ヒラP@ehon.gohon
37
言葉少なに、寂しげで、切ない絵本です。 何をしに少年が町を歩き回るのか、解ったときにその孤独感がじんわりと心に染みました。 迷子の猫を探して、チラシを貼って歩く少年。 猫と都会の接点を想像しました。 バスに乗ってまで出かけた都会と、家の距離感が重いです。 猫が、どこかで無事に暮らしていると祈ります。2021/04/09
たまきら
34
こねこがいるいま、タイムリーでした。良い方向に進んだ最後の絵だと思っています。金曜日にトライアルです!2021/06/08