出版社内容情報
紀元前4000年の世界。人間の姿をした悪霊が、森にひそんでいる。悪霊は＜森いちばんの明るい魂＞を生きたまま食らえば、永遠の自由が得られると信じている。＜森いちばんの明るい魂＞の持ち主……それはウルフだった。トラクは大切な弟分の命を守ろうと、またしても危険な旅に出る。トラクの連れ合いのレン、ワタリガラス族の族長フィン＝ケディン、魔導師のダーク、それぞれの登場人物が、持てる力をふりしぼって、その役割をまっとうする。壮大な物語シリーズにふさわしい、堂々の完結編！
【目次】
内容説明
「風を怒らせたら、嵐が来るのよ。わたしたちの命が消えてしまうわ。そして、ウルフの命も」悪霊を止めるために誓いをやぶるしかないのか。どうする、トラク？！
著者等紹介
ペイヴァー，ミシェル［ペイヴァー，ミシェル］ ［Ｐａｖｅｒ，Ｍｉｃｈｅｌｌｅ］
オックスフォード大学卒業後、法律家を経て作家に。アイスランドやノルウェーに旅して物語の構想を練り上げ、綿密な取材に基づいて「クロニクル千古の闇」シリーズを執筆。世界各国で絶賛される。６巻目の『決戦のとき』でガーディアン賞受賞
さくまゆみこ［サクマユミコ］
出版社勤務を経て、フリーの翻訳家・編集者として活躍。ＪＢＢＹ（日本児童図書国際評議会）前会長（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
80
シリーズ９，最新刊。ウルフがほぼ主役級。2025/08/11
美紀ちゃん
49
トラクが放った矢がウルフの脇腹に刺さってしまった！トラクもトリカブトの毒でふらふら。トラクはウルフを死の領域から連れ戻した。でもすべての氏族のリーダーだったフィン＝ケディンが亡くなってしまった。葬儀はたくさんの氏族が参列しとても盛大でおごそかだった。レンの悲しみ。胸がギュッとなる。『オオカミ族の少年』（第1巻）から20年。互いに助け合い命を支え合う存在となったトラクとウルフの関係はこのラストのシーンでさらに強くなったと思う。6千年前の氷河期後の世界を大いに楽しむことができた。素敵なファンタジー。大好き。2025/08/04
よし
2
第2章最終巻。読む前に表紙の折り返しに「完結」の文字があって、複雑な気持ちで読み始めましたが、すぐにクロニクルの世界観に引き込まれ、そこに変わらずある絆や、登場人物たちの苦悩や意志の強さ、自然への畏敬などに心が動かされます。フィン＝ケディン、素晴らしい人物でした。2025/08/06
おほり
1
シリーズ完結作。見開きの挿絵が本当に美しい。これはこの巻で初めての試みらしい。 物語は、レンとトラク、そしてウルフの物語のようでいて、フィン＝ケディンの物語だったように思う。種族を、後続を想い、守る。物理的にだけでなく、精神的にも。守るだけでなく、チカラを与える。悪とどう対峙するかという問題に決着をつけた。ジャンルはＹＡだろうが、大人としてどう生きるか考えさせられた。2025/08/15
サラサラココ
1
本を開けば広がる先史時代。悪霊との戦いに、とうとう決着をつけるのか。狩猟採集時代の森と海にどっぷり浸りながら、親子各自読む。2005年の第一巻から続く、待ちに待った第九巻。2025/08/15
