内容説明
母親を亡くし、伯父さんにあずけられることになったバートとアーニーの兄弟。ところが、頼りの伯父さんはアルコール依存症。谷間の一軒家は荒れはてて、兄弟は、得体の知れぬ「影」や、奇妙な「泣き声」におびえつつ暮らす羽目に。―そして、事件は起こった。1979年エドガー・アラン・ポー賞受賞作品。
著者等紹介
ブルッキンズ,デーナ[ブルッキンズ,デーナ][Brookins,Dana]
1931年、アメリカのミズーリ州セントルイス生まれ。カリフォルニア州立大学卒業。カリフォルニア州のチャフィー・カレッジで語学を教えるかたわら創作に取り組み、『ウルフ谷の兄弟』で、1979年のエドガー・アラン・ポー賞受賞
宮下嶺夫[ミヤシタミネオ]
1934年、京都市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まど
14
天真爛漫な弟としっかりもののお兄さんがけなげでグッときた。最初から不穏な空気でドキドキした。ジュブナイルだが一般小説といっても十分通用する面白さだった。希望があってよかった。2010/09/30
reeree
9
[http://mediamarker.net/u/reeree/?asin=4566024210] 母を亡くして一時は母のいとこジーンの家に引き取られたが、ジーンに赤ちゃんが出来たので今度は伯父の家に引き取られる事になった12歳のバートと9歳のアーニーの2人兄弟の話。 兄弟バラバラにならないように大人に気に入られようと必死なお兄ちゃんがけなげ。 無邪気な弟はかわいいね。 私が子供の頃に読んでたら兄は早よ気付けよそれにしても弟ウザいわーくらいの感想だったんじゃないかと思う。2015/05/05
Mie Tange
6
長男が学校で借りてきたのを借りました。 母を亡くした幼い兄弟の悲話とミステリー。 最後はしっかり収まっており、 自分的にはスッキリ楽しめました。 まだまだこれから先、大変だろうけど 幸せになってもらいたいと思います。 って…読書感想文みたい?(笑)2020/08/16
杏子
6
ミステリアスなウルフ谷での、幼い兄弟の健気な奮闘が胸を打つ。ハロウィンに感謝祭、クリスマスと、秋から冬へと移り変わっていく季節とともに描かれるアメリカの風物詩もさらに物語の効果を高めている。ミステリーとしても雰囲気たっぷりで読み応えがあった。2010/11/10
You
5
この「海外ミステリーBOX」シリーズはかなりオススメ。人には好みがあるから他人に本を勧めるってことを普段ほとんどしないのだけれど、これは自信を持ってオススメできます。真摯で上質な本格サスペンスが楽しめます。30〜40年ほど前に「児童図書館SOS」シリーズで出版さていたものの改訳新版なので、そちらが手に入ればそれでもOK。改訳前のシリーズ名からも分かるようにYA向けで書かれたものなので非常に読みやすい。今風の複雑怪奇な難解すぎる物語でなくても面白いミステリーはあるのです。2021/09/03