内容説明
恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ。―世界中のヤングを熱狂させた、不滅の傑作ファンタジー。旧版の訳にさらに推敲を加え、新たに『追補編』を収録した「新版」です。トールキン生誕100年記念出版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
70
登録もれ。スタートできるかどうかが、この壮大な物語を読破できるかどうかに関わってくる。最初はつまんないと思ってしまうかもしれないが、これを越えれば血沸き肉踊る冒険が待ってるはず!がんばれ!★★★★★2020/04/11
Die-Go
46
久し振りの再読。平凡なホビットであるフロドが、強大な魔力を持つ指輪を受け継ぎ、それを破棄するための旅に出る。なかなか話が進まないのだが、それもこの物語の壮大さを表しているのだ。序章の序章と言った感じではあるが、ワクワクさせられる。★★★★★2021/12/28
パトラッシュ
42
巷にあふれるラノベやネット小説の大半は、現代人が魔法の世界へ転生し大活躍する設定のローファンタジーだ。日本語が通用したり、キリスト教そっくりの宗教があったりで異世界を構築する手間を惜しんでいる。しかしトールキンが築き上げた人種から言語、歴史、地誌まで詳細に創造したハイファンタジー世界は、他のどんな作家より圧倒的。それは第1巻で挫折する読者も多いのでは思えるほどで、異世界が舞台の『戦争と平和』だ。ただ悠々と流れる大河の波しぶきまで描写を怠らない筆の遅さは、独特の翻訳と相まって何とも読みにくい。(2巻に続く)2020/06/04
syota
41
映画も面白かったが、原作も面白い。ファンタジーの大傑作という世評に深く納得。粗筋は分かっているけれど、映画より情報量が多く、映像化されなかった冒険もあり、指輪に引きつけられるフロドの苦悩も原作のほうがよく分かる。非力で度々ドジを踏み、食いしん坊で、でもいざというときには勇気を振り絞るホビットたちとともに、自分も旅をしている気分。戦士でも魔法使いでもない平凡な彼らと、世界を支配する力を持つ指輪、というアンバランスな組み合わせが、なんとも絶妙だ。物語の世界にどっぷりひたって満足、満足(^O^)[G1000]2018/01/27
R
35
名作ファンタジーでした。映画で見たことはあったものの、詳しい内容など初めてで、仲間と出会いつつ、まずは追っ手から逃げていくという冒険。身なりが少年のため、少年冒険劇のように思っていましたが、主人公のフロドは、見た目とは別に壮年と呼んでも差し支えないほどの年齢を重ねていて、強い力や技もなく、ただ勇気を抱いているだけで困難に立ち向かっていくというのがステキでありました。明確な敵以外にも、嫌な奴らが出てきたりして、世の中そういうものだよなと思わされたりしました。2017/06/17