ちくま学芸文庫<br> 解放されたゴーレム―科学技術の不確実性について

個数:

ちくま学芸文庫
解放されたゴーレム―科学技術の不確実性について

  • 提携先に3冊在庫がございます。(2024年04月26日 21時15分現在)
    通常、5~7日程度で出荷されます。
    ※納期遅延や、在庫切れで解約させていただく場合もございます。
    ※1回のご注文は10冊までとなります
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    通常、5~7日程度で出荷されます。

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480510228
  • NDC分類 504
  • Cコード C0140

出版社内容情報

科学技術は強力だが不確実性に満ちた「ゴーレム」である。チェルノブイリ原発、エイズなど7つの事例をもとに、その本質を科学社会的に繙く。

内容説明

科学技術は強力で役に立つが、不確実性に満ち、危険をもたらす“ゴーレム”である。湾岸戦争でのパトリオット・ミサイルの成否、チャレンジャー号爆発の責任の帰趨、チェルノブイリ原発事故後の牧夫と科学者の対立、エイズ治療における患者コミュニティの役割…。論争を巻き起こした7つの事例をもとに、「確実で価値中立的な知識」という素朴な科学観を退け、さまざまな仮説や解釈が競合し、政治や経済などと相互作用する「作られつつある科学・技術」の本質を解き明かす。科学が確かな答えを出せず専門家の見解が揺れ動くとき、わたしたちは何を指針とすればいいのか。民主主義社会で科学技術を扱うためのリテラシーを問うた一冊。

目次

序論 技術のゴーレム
1章 鮮やかな撃墜?―湾岸戦争におけるパトリオット・ミサイルの役割
2章 裸にされた打ち上げ―チャレンジャー号爆発の責任を帰すこと
3章 衝突!―核燃料容器と霧散防止ジェット燃料の実験
4章 ゴールドの世界―石油の起源を巡る論争
5章 快適さと歓びの知らせ―七賢人と経済学
6章 子羊の科学―チェルノブイリとカンブリア地方の牧羊農夫たち
7章 アクト・アップ―エイズ治療に貢献する素人の知識
結論 ゴーレムの機能するところ

著者等紹介

コリンズ,ハリー[コリンズ,ハリー] [Collins,Harry]
1943年生まれ。カーディフ大学教授。専門は科学技術社会論。専門知論を中心とした科学論の「第三の波」の提唱者でもある

ピンチ,トレヴァー[ピンチ,トレヴァー] [Pinch,Trevor]
1952年生まれ。ローネル大学教授。専門は科学技術社会論

村上陽一郎[ムラカミヨウイチロウ]
1936年、東京生まれ。東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授。専門は科学思想史・科学哲学

平川秀幸[ヒラカワヒデユキ]
1964年、東京生まれ。大阪大学COデザインセンター教授。専門は科学技術社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のりべぇ

2
科学と技術は力持ちだが不細工で不確実で危なっかしいゴーレムに見立てる。ネタは1990年代の1パトリオットミサイルの効果、2チャレンジャー号爆破の責任、3英国の核燃料容器運搬列車衝突実験とUSAでの新型航空機燃料の航空機衝突実験の件、4石油の起源論争、5マクロ経済モデルの不確実さについて、6羊飼いの不安チェルノブイリとセラフィード、7ACTUP素人のエイズ活動家組織と専門家。進行形の事象には明確な正解は分からない。単純化せず、人間の力学の影響を見なければならないのだな。2021/10/12

YS-56

1
信じられる何か。科学が何をもたらすのか、よく学ぶ必要がありますね。2021/04/11

つまみ食い

1
単線・直線的な進歩史観と確実で万能な科学という考えとポストトゥルース的な、専門的知識と非専門知識の別をなくしてしまうような相対化双方を批判的に見、科学的な議論には社会性や政治性が多分に含まれていることを強調しつつ専門性の適切な設定や複合的な見方の重要性が示されている。例えば放射能について専門的知識を持つ科学者もカンタブリア地方の農村の地形と農業や牧畜についてはその地元の農家の専門性に劣る。したがってカンブリア地方の農村での農作物の放射能リスクの評価は前者のみによっては達成されえない、というように。2021/03/02

かとたか

0
科学を必ずしも信頼できるものではないと主張するコリンズ。コリンズは科学をゴーレムと例える。本書は科学の中心にも社会がある、という主張をしている。そのことを示すエピソードを複数紹介している。感想としては、もう少し一貫性持たせても良かったように感じている。2023/02/08

最大255文字

0
「専門家の専門知」を補完し時にはこれを是正する非専門家の専門知」と、「非専門家の専門家」と「正真正銘の非専門家」の溝、そして「非専門家の専門知」があろうとも厳密な知識の獲得には不可欠な「専門家の専門知」の重要性を論じた最終7章と結論部が一番面白く読んだ。2021/06/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16759322
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。