出版社内容情報
クマのイゴールは、おりに入れられ見せものにされていた。ナタ-シャはイゴールがかわいそうでたまらない。毎日りんごやくるみをもって会いにいった。ある日イゴールがおりからにげだした。ナタ-シャは…。やさしい少女とクマの、心のふれあいを描く。 幼児~
内容説明
クマの使いのおりから、クマのイゴールがにげたした。村人は、銃をもってさがしまわる。「イゴールをさがさなくちゃ!うちころされる前に」ナターシャは、ふぶきのなかを森へむかった。あとから、銃をもったおとうさんが追いかける…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Cinejazz
10
雪野原を小さな橇に乗って、ナタ-シャとお父さんは、市の立つ町にやって来ました。広場の中央には、大勢の人が集まって、檻に入れられた大きな熊の<イゴ―ル>を見物していました...その晩、ナタ-シャはベッドのなかでイゴ-ルのことを思いました「あんな檻に、ひとりで閉じ込められているなんて、可哀そうな熊!」...次の日、ナタ-シャは、林檎や胡桃を持って、イゴ-ルに会いに行きました...檻の鍵が掛け忘れられた隙に、イゴールが逃げ出したことを知ったナタ-シャは、吹雪のなかを森へと向うのでした・・・。2024/10/15
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
寒い冬の日、お父さんに連れて行ってもらった市で、芸事以外は檻に入れられているクマと出会ったナターシャ。毎日クマの所に通うナターシャですが、ある日カギをかけわすれていた檻からクマが逃げてしまいます。大人に見つかったら殺されてしまうと、吹雪の中探しに出るナターシャに…。寒い背景に心が温かくなるおはなしです。2023/04/15
ナハチガル
8
たまたま先日、ブラジルで聖火のイベント中に軍で飼われていたジャガーが射殺されたという事件があったこともあって、いろいろ考えさせられた。こちらはハッピーエンドで、すなおに感動できるいい話だ。ところで、逃げ出した猛獣と無垢な子どもの交流というテーマにはオリジナルがあるのだろうか。フランケンシュタインとかラピュタのロボットとかE.T.とか、その辺りにもなにか原型がありそうな感じがするのだが。ロシアの絵本かと思ったら、原作はフランス語みたいですね。A。2016/06/25
ましろ
7
ある冬の寒い日そりに乗って少女ナターシャとお父さんが町の市に出掛けると、広場でクマのイゴールが芸をさせられていました。芸の後、檻の中男の子達に苛められてる姿を見てナターシャは食べ物を持ってイゴールに会いにいきます。しかし鍵をかけ忘れた檻からイゴールは逃げナターシャは森の中へ探しに…。もう表紙だけで魅入ってしまった。ミレイユ・ダランセさんのパステル画がふわっと優しくて色彩も美しいです。青と白の使い方が好み♪クマが上手いです!ラストにもほんわかとさせられました。2015/05/16
nutts
2
絵柄もストーリーも、全編に渡って優しさにあふれ、ふんわりと包んでくれるような一冊。こんな時期だからこそ、寝る前にはちょうど良いかも。2011/03/29