出版社内容情報
明け方、車で家を出発。農場をすぎ、海岸を走り、街について日が沈んだ。終わりまで読んだら、本をさかさまにしてごらん。暗かった街に…灯りがともり、映画館が…レストランに、お花畑が…花火の空に。いままでの風景がガラリと変わるよ! モノクロの絵が不思議な詩情をたたえた知的絵本。 幼児~
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
155
友人から勧められて読んだ本。絵本なのに、不可解で、奇妙で、まっとうな気持ちにさせられる。その複数の感覚と感情が、動揺と恐怖と安堵をもたらすのだ。俗に言う、光と影の世界があるというのは、誰しも頭ではわかっていることだと思う。でも、本当にそのことをきちんと理解して、両側面を見ることができる人が、どれだけいるというのだろうか?そんな、アンチテーゼも含んだお話なのではないかとすら思えてしまう。人生は旅である。だとしたら、きっとみんな光の旅をしたいと思うはずだ。そう思って、この絵本を手にしてみるとどうなるか…。2016/01/16
紫 綺
136
だまし絵のような光とかげ、白と黒の世界を淡々と描いている。面白い!でも子供にはわかりにくいかな。大人が楽しむ絵本♪2013/04/07
seacalf
133
これはわくわくさせる。そして何ともスタイリッシュ。上下を逆さまにして、後ろのページから読み直すと、別の絵と別のストーリーを楽しむことができるのだ。ブラックとホワイトというモチーフ、都会的なイラストや摩天楼などがポール・オースターのニューヨーク三部作の『シティ・オブ・グラス』をなんとなく喚起させる。他にもこの手の不思議な絵本があったら読んでみたい。2018/07/22
KAZOO
124
もっとカラフルで様々な風景がある騙しえの絵本もあるのですが、これは白と黒だけでこのような世界を作ってくれて大人向きの絵本ではないかと思いました。最初はそのまま読み進んで今度はひっくり返してみていくと印象の異なる世界が広がります。活字の世界ばかりでなく時たまこのような本を読むといいですね。2019/12/16
岡部敬史/おかべたかし
114
最後まで読んだらひっくり返してまた読むことができる。天地逆で二つの世界を白黒で表現しているのが見事だなぁ。大人も楽しいしかけ絵本。2019/12/11