内容説明
「生命はどのようにして生まれたか」という問いは人類の有史以前から存在するものであるが、現代科学の知識をもってしても完全な答えは得られていない。本書は、この問いを解くために人類が明らかにしてきた生命に関する事実、すなわち遺伝情報をになう核酸、さまざまな機能をもつタンパク質を中心にわかりやすく説明する。そして地球外における生命の存在を想定することで地球の特異性を認識し、今後の生命の起源研究における問題解明の糸口を、著者自らの展望を交えて提案する。一般教育の生物学のテキストとして、生物学専攻以外の学生が興味をもって読めるように配慮された好著である。
目次
1 地球上の生命の起源
2 生物学の発展
3 分子の登場
4 生物のからくりと分子
5 生命の自然発生は可能か
6 地球外の生命
7 生命の起源研究の将来