内容説明
本書は、現在実用化されている不均一系触媒の中で、工業触媒として需要が大きな石油精製で使用される触媒を中心に、その開発の実際を紹介する。特に工業触媒の例として、著者が長年たずさわった流動接触分解装置(FCC)用触媒、重質油の直接脱硫用触媒を、また、大きな社会的影響を与えている環境触媒の例として選択的脱硝触媒、自動車用三元触媒を取り上げ、触媒の特性、触媒を実用化するうえで考慮すべき事項を平易に解説する。高性能な工業触媒反応プロセスを完成させるためには、触媒の開発と同時に反応プロセスの改良が必要であるので、この点についても触れている。また、最後に触媒反応工学の基礎を解説している。触媒を学ぶ学生、技術者にとって、格好の入門書である。
目次
1 実用触媒の開発
2 工業触媒開発に対する基礎知識と基本的考え
3 石油精製に使用されている工業触媒
4 環境対応触媒の進歩
5 工業触媒開発の要点
6 触媒反応速度および触媒反応工学の基礎
著者等紹介
西村陽一[ニシムラヨウイチ]
1957年東京理科大学理学部化学科卒業。現、ZCC(コンサルタント)。理学博士
高橋武重[タカハシタケシゲ]
1970年九州大学大学院工学研究科合成化学専攻博士課程修了。現、鹿児島大学工学部教授。工学博士
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