内容説明
ベイジアンネットワーク(BN)は、確率的に与えられる知識の一般的な表現方法である。BNに関して種々の情報が交錯しているが、本書では、理論的に実証されている事柄についてのみ取り上げ、予備知識を仮定せず、大学初年次の微分積分および線形代数の素養があれば、証明を追うだけですべて理解できるself‐containedな内容になっている。4部構成で、具体的な例を盛り込みながら丁寧に解説。BNの理論的な把握をしたい情報処理技術者、確率論の応用に興味のある応用数理の学生、研究者にとって斯学の絶好の入門書である。
目次
1 確率論の基礎(集合;確率;分布関数;Kuiiback‐Leibler情報量)
2 グラフィカルモデル(条件付独立性;無向グラフ;Markovネットワーク依存モデルの無向グラフによる表現;有向グラフ;Bayesianネットワーク:依存モデルの有向非巡回グラフによる表現)
3 統計的学習(大数の法則と中心極限定理;データ圧縮;MDL基準;条件付確率の推定;有限型Bayesianネットワークの学習;Gauss型Bayesianネットワークの学習)
4 確率的推論(確率分布の計算;確率的推論におけるNP困難性;統計力学との関連)
著者等紹介
鈴木譲[スズキジョウ]
1960年東京都生まれ。1984年早稲田大学理工学部卒業。1989年早稲田大学大学院理工学研究科退学、同大学助手、青山学院大学理工学部助手、大阪大学理学部講師、Stanford大学客員講師(’95‐’97)、Brown大学客員科学者(’98)、Yale大学客員助教授(’01‐’02)等を経て、大阪大学大学院理学研究科准教授。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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