内容説明
群論の難しさはそれまで学んだ数学とは一線を画するものがある。群の定義に書かれている言葉は、難しくはないが最初は頭に入ってこない。実は、具体例を学んでいくうちにやっとその意味がわかってくる。さらに、自分の手で計算してやっとおぼろげに理解できてくる。計算をしていろいろな例を知ることで初めてわかるのである。本書は、群論の必要最小限の内容をわかりやすく解説した初学者向けの教科書・演習書である。抽象的な概念を例をあげて丁寧に解説するとともに、演習問題(200余題)を豊富に掲げて詳しい解答を付すことにより理解の助けとなるよう配慮されている。
目次
1 集合と写像、同値関係
2 群
3 部分群と剰余類
4 準同型
5 共役と交換子
6 群の直積と直既約分解
7 有限生成アーベル群の基本定理
8 シローの定理
著者等紹介
和田倶幸[ワダトモユキ]
1973年北海道大学大学院博士課程中退。小樽商科大学(商学部)、東京農工大学(工学部)を経て、東京農工大学名誉教授。理学博士
小田文仁[オダフミヒト]
1997年熊本大学大学院博士課程修了。富山工業高等専門学校、山形大学(理学部)を経て、近畿大学理工学部教授。博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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