出版社内容情報
人口流出に高齢化、林業や農業といった地場産業の衰退等、山積する山村の課題と現状、行政・民間それぞれの対策を俯瞰し、山村地域振興に向けた活路を探る。
目次
第1章 山村研究の現代的視点
第2章 ダム建設と生活再建―移転形態分析から見た水没移転補償の問題点
第3章 大都市の発展と水源地の変容―利根川流域を事例として
第4章 過疎化と内発的発展―京都府旧美山町におけるむらおこしの展開とその波及
第5章 20世紀末の山村の諸相と公益機能評価論
第6章 日本林業の歴史と構造
第7章 林業不況下における地域林業振興への視点
第8章 地域林業振興政策の論理と実際
第9章 中山間地域農業振興への政策的視点
第10章 過疎山村の新段階と山間地域農業振興―群馬県西毛山村を事例として
第11章 現代山村の振興を考える
著者等紹介
西野寿章[ニシノトシアキ]
1957年京都市生まれ。1986年愛知大学大学院経営学研究科修士課程修了。1988年高崎経済大学経済学部助手(附属産業研究所専任所員)。現在、高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授。専門、経済地理学、地域開発論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
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藤田佳久先生と似たような山村研究の本に思えるが、版を重ねて高度化、重厚化してきた本として貴重だと思う。3ページに登場する、岡橋秀典先生の研究も評者の修士論文で15年前に参考にさせていただいたことを想起する。世界システム論の中心と周辺を、日本の中山間問題に敷衍された構造的把握に感銘を受けていた。第1章のレビューを読むだけで、平成日本の中山間問題のかなりの部分を把握できる、優れた整理だといえる。関光博教授のような6次産業論とは違い、従来型の第一次産業の農林業に軸足を据えて、山村の再生を考えている。比較したい。2012/10/02
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