出版社内容情報
亡国の民となったユダヤ人が「ネットワークの民」として貨幣を操り、マイノリティながら世界の金融を動かしてこれたのはなぜか。ユダヤ商人、宮廷ユダヤ人のグローバルな活動に着目、経済の歴史の大きな流れが一気にわかる!
内容説明
なぜ“亡国の民”が世界の金融を動かしてきたのか?「ユダヤ人」「ネットワーク」をキーワードに、経済の歴史の大きな流れを一気につかむ。
目次
第1章 古代に西アジアと地中海で活躍したユダヤ商人
第2章 ユーラシア商圏で活躍するユダヤ商人
第3章 大航海時代のユダヤ人
第4章 バイキング世界へのユダヤ人の移住
第5章 英・仏の長期の植民地戦争と宮廷ユダヤ人
第6章 宮廷ユダヤ人ロスチャイルド
第7章 アジアの銀経済を掘り崩したイギリス
第8章 新興アメリカの金融をリードしたユダヤ系資本
第9章 新大陸への覇権の移動とウォール街の興隆
第10章 戦後経済の節目でリードし続けたウォール街
著者等紹介
宮崎正勝[ミヤザキマサカツ]
1942年生まれ、東京教育大学文学部卒。筑波大学附属高等学校教諭、筑波大学講師などを経て、北海道教育大学教授。2007年退官。その間に中央教育審議会専門部会委員、NHK高校講座「世界史」常勤講師(1975~88)などを歴任。現在は著述業。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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タカオ
2
全体に、何年にどこどこでこういう出来事があった…の繰り返しで、世界史をなぞってるようで、なかなか頭に入らなかったが(苦)、貨幣制度の変遷や金融の業界では、昔から現在に至るまで、その中心にはいつでもユダヤ人がいたのだということはよくわかった。故郷をなくしても、才覚と運をもって各地で活路を見出していく姿はしたたか。また、ヨーロッパで弾圧を受けてアメリカに渡った移民をルーツにもつ人々が、現在アメリカのみならず世界の最前線で活躍している人たちということもよくわかった。2021/02/28
ゼロ投資大学
1
ユダヤ人は「ネットワークの民」である。近代になって中東にイスラエルを建国するまで、特定の国家を持たず、世界各国で経済金融をはじめとした分野で大きな影響を与えてきた。中でも、貨幣金融の分野で決済システムの構築に大きな関わりを持ってきた。金属貨幣の誕生から紙幣による決済への移行を通じて、莫大な富を築き上げた。国を持たなかったからこそ知恵を活かして価値を生み出してきたユダヤ人の生き方には大いに学ぶところがある。2023/05/09
ta_chanko
1
お金が動くところにユダヤ人あり。ユダヤ人の歴史=金融の世界史。2000年の歴史をもつ商業・ネットワークの民にとって、現代のグローバル社会・インターネット空間は絶好の活躍の場だろう。これからも、世界の金融や商業をリードするユダヤ人の動向から目が離せない。2019/06/04
マグネシウム合金
0
かつてユダヤ人が住んでいた国や地域の経済は当時どのような影響を受けていたか、そして彼らの移動先もしくは去った後の国の権力構造の変化、貨幣の変遷、現代の金融システムに至るまでの流れなどが、世界の正史と共に解説された本。 歴史の中で何度も繰り返されるディアスポラを前に、ユダヤ人の逞しさ、環境に合わせる柔軟さや金融感覚には舌を巻いてしまう。羨ましい。。大きなお金が動く時はユダヤ人ありと聞いた事あるがなるほどと納得した。2020/12/22