出版社内容情報
数年から数十年といった短い期間のみ実在し、消えた50の国を紹介した書籍。歴史の片隅に実在した国の知られざる運命を記す。数年から数十年といった短い期間のみ実在し、そして消えた50の国を紹介した書籍。植民地主義、帝国主義、国家主義、移住ブーム、反乱、戦争が入り乱れていた時代を背景に、歴史の片隅に実在した国の知られざる運命を記す。
ビョルン・ベルゲ[ビョルンベルゲ]
著・文・その他
角敦子[スミアツコ]
翻訳
内容説明
どんな国だったのか。なぜなくなったのか。地図とともに見る、今はなき国の歴史の真相。参考文献、音楽、映画、料理まで、その国を知るための資料案内つき。
目次
1840~1860年
1860~1890年
1890~1915年
1915~1925年
1925~1945年
1945~1975年
著者等紹介
ベルゲ,ビョルン[ベルゲ,ビョルン] [Berge,Bjorn]
ノルウェーの建築家・研究者。1954年生まれ。建築と建築関連のエコロジーについての記事と著者を多数執筆している
角敦子[スミアツコ]
1959年、福島県会津若松市に生まれる。津田塾大学英文科卒。様々なジャンルの翻訳に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マルコ(Marco)
34
副題を付けるなら「切手から見る興亡史」。50の国と在るが厳密には独立が認められなかったり、地域も含まれる。どの様に建国し、何故消滅したかは余り触れずその国に携わった文化人の資料や文献から、著者蒐集の切手に関する情報が中心。意外なのがボーイスカウト設立の精神の原点と、今のタスマニア島の歴史。著者はノルウェーの建築家で歴史学者で無い分、割と馴染みの満州国や琉球国に対する表記に多少偏見有り。この辺は戦勝国側の視点、と解釈。地図に2点誤植在り。2021/01/25
きいち
28
50の「国」といいつつも、独立できなかったビアフラやちゃんと政府のあった琉球といったところよりも、欧州列強が征服を進めるうえで登場した徒花が多い。食い詰めモノが隙間見つけて現地の住人無視したりモノ扱いしたりででっちあげた植民「国家」の数々。それでも切手を発行し(全ての国で著者のコレクションから1~2枚写真で紹介)ヨーロッパ人旅行者が記録を残していて、リアリティもって記述されるから余計に、なんかしんどい。◇でも考えたら、がっちりできあがってるように見える今の国々も、こんないい加減な政権の延長線上なんだよな。2018/12/27
金吾
21
切り口が切手でありますが、いろいろな国や地域があったことがわかります。簡単な整理でしたが知らないことだらけで面白かったです。2022/08/07
スプリント
11
19世紀半ばから20世紀に後半にかけて存在した国の略歴が紹介されています。国というより地域だったり地方政権も含まれており、1年で消えたものあります。日本関連だと満州国と、戦後の沖縄(琉球として紹介)が取り上げられています。2018/09/24
都忘れ
8
1840年から1975年にかけて消えた国々のことを、一言コメントのような副題を付けて紹介していく一冊。一つの基準として切手の発行があることを判断基準にしているが、列強による植民地支配の時代背景から、多くが国家というより自治州みたいな存在が多かった。人口0人のサウスシェットランド諸島があったり、ヘリゴランドなんて聞いたことのない国名も多く、様々な事情に翻弄された人々の暮らしがちらりと垣間見え、興味深かった。多くの国を取り上げているので、その分ひとつひとつの内容があっさりしているのが物足りない。2018/09/12