出版社内容情報
倭国、邪馬台国、そしてヤマト政権とはどんな関係にあったのか。さまざまな説も紹介しつつ、丁寧に古代日本の「実像」に迫る。倭国、邪馬台国、そしてヤマト政権とはどんな関係にあったのか。
文献史料と考古資料の両面からアプローチした古代の「日本」。
さまざまな説も紹介しつつ、丁寧に古代日本の「実像」に迫る。
塚口義信[ツカグチヨシノブ]
内容説明
邪馬台国はいかにして初期ヤマト政権に継承されたのか。古今の様々な説を概観しつつ、文献と考古資料を徹底検証して「体験」する古代史!
目次
第1部 邪馬台国の謎を探る(『魏志』倭人伝を読むにあたって;『魏志』倭人伝の原史料;邪馬台国への道程;邪馬台国所在地論研究小史;邪馬台国はどこか;卑弥呼の鬼道と三角縁神獣鏡)
第2部 初期ヤマト政権の謎を探る(初期ヤマト政権とオホビコの伝承;初期ヤマト政権と山城南部の勢力―椿井大塚山古墳の被葬者像;初期ヤマト政権と磐余の勢力―桜井茶臼山古墳・メスリ山古墳の被葬者像;初期ヤマト政権と丹波の勢力―丹波の首長層の動向とヤマト政権の内部抗争)
著者等紹介
塚口義信[ツカグチヨシノブ]
1946(昭和21)年、大阪府生まれ。関西大学大学院修士課程文学研究科修了。博士(文学)。現在、堺女子短期大学名誉学長・名誉教授。専攻・日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
犬養三千代
8
三世紀から五世紀までのかくちの古墳の所在地と古事記、日本書紀などの文脈から被葬者を分析した。 また、三角縁神獣鏡と卑弥呼の関係の論考も興味深く面白かった。2017/10/05
のぶさん
3
第一部は邪馬台国はどこにあったかという話。分析に際し、そもそも魏志倭人伝がどのように作成されたかを中国の歴史書などをベースにどう読むべきかを論じている点が新鮮だった。また、第二部では、古墳の規模を分析することによって、丹後の勢力とヤマト政権、ヤマト政権内の政権交替を論じている。視点がユニークで面白かった。2024/04/18
inaryoXD11
3
邪馬台国畿内説と初期大和政権でのトピックを二部構成で解説。魏志倭人伝の読み方が正しいかどうかわからないが、九州説ではないなと思わせることで畿内説を説く。結局邪馬台国がどこにあったのかはわからない。そして第2部の大和政権とのつながりも見えないのは残念。第二部での古墳をもとに被葬者と大和政権のかかわりを見ていくのは面白かった。他の論考も読んでみたい。2023/05/14
パパ
1
邪馬台国は諸説の紹介で消化不良。初期ヤマト政権の論考は面白い。 おおやまと古墳群は、崇神、垂仁、景行が被葬者、その後佐紀古墳群に王権が移り、成務、忍熊王、香坂王等が被葬者、この一族から出た応神が河内に拠点を移して古市古墳群、百舌鳥古墳群を作ったという見立て。 桜井市南部の大古墳である桜井茶臼山古墳、メスリ山古墳は桜井市南部に縁のある阿部氏の祖で王権を佐治した大毘古命、建沼河別命、山城南部の椿井大塚山古墳は彦坐王を被葬者と考える。 万世一系の系譜が出来上がっているが、王を出す一族も複数存在したに違いない。2025/03/24
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- 和書
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