出版社内容情報
探偵役の名優が真犯人か? 「シナリオにない事件」にサンダースが大活躍する、軽みの中に光るロジックの傑作!
撮影中に出演者が銃で殺された。その銃は主役のジョージ・サンダースが持っているはずの銃だった。
ジョージは狡知に長けた犯人と頭脳戦を試みるのだが周囲に邪魔されるばかり。
そんななか第二の殺人が。
軽みの中に光る、ロジックの傑作!
内容説明
幌馬車隊の襲撃シーンが終わっても起き上がらないエキストラは、額に銃弾を受けて死んでいた。殺人なのか、事故なのか。名優ジョージ・サンダースは「殺人だ」と断定、スクリーン同様に殺人捜しにのめり込んでいく。だが件の銃弾は、ほかならぬサンダースの銃から発射されたものだった。こうして無実の証明もしなくてはならなくなったサンダースに第二の殺人が知らされる…
著者等紹介
ライス,クレイグ[ライス,クレイグ] [Rice,Craig]
1908年~1957年、アメリカの小説家
森村たまき[モリムラタマキ]
1964年生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
22
映画撮影中に起きた事故も、探偵役を演じたことがあるというだけで振られるジョージ・サンダース。本人存命中に書かれた。本人は話題になればいいと思ったのかな?殺人者じゃないし。原書はジョージ・サンダース著となっている。発明もしてるしいろいろやりたかった人なのか。クレイグ・ライスがハリウッドと縁があったからこそ生まれた話。これ邦題ちょっと誤解を生むな。2022/08/11
寧々子
16
クレイグ・ライスのミステリーってだけで飛びついてしまいましたが・・・ 主役のジョージはいぶし銀って感じでシブく、ジョージのエージェントや共演する女優たちは妖艶さを振りまき、映画に携わる人々が生き生きと描かれています。 でも、ハードボイルドなんですよねぇ~ コミカルだったりユーモアだったり、ドタバタなエピソードはあるにはあるんだけど、ハードボイルドな雰囲気の中からにじみ出てくる程度って感じ。 期待していた可笑しさはありませんでしたが、古き良き時代の粋な会話は楽しむことはできたかな♪2015/08/24
あかり
11
図書館本。実在する俳優が主人公だけど事件は超フィクション。実際にある映画作品の宣伝でもあるかのように作品名が頻繁に出てくるが、かえって物語に入るには邪魔になった。著者オリジナルの作品には興味を持ったので機会があれば挑戦したい。2018/09/21
J・P・フリーマン
6
実在の俳優が探偵で、しかも存命中に書かれたという異色のミステリ。長年探偵役をしてきたサンダースが、映画撮影中に本当の殺人事件に巻き込まれ、自称すばらしい観察眼を使って独自の捜査をしていく。しかし、サンダースは明らかに迷探偵で、かなり面白おかしくかかれてます。文章は金、終始に渡ってウィットに富んだ内容になっています。特にプロデューサーと保安官が金銭の交渉をするシーンは、そこだけ抜き出しても良質なショートショートとして通用するでしょう。2019/04/10
ヨリ
5
ライスさんっぽい展開!とくに罠にかけようといろいろと画策して(照明の仕掛けとか)誰も彼も引っ掛かるのはどうだ。最後の仕掛けも大好きだし、電車の中でニヤニヤしつつの読書でした。楽しかった。2015/10/07
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