出版社内容情報
ヒトラー政権下のドイツ,人々は徐々に反ユダヤの嵐にまきこまれていった,子どもたちさえも……その時代に生き,そして死んでいったユダヤ少年フリードリヒの悲劇の日々を克明に描く.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
19
ヒットラー政権下のドイツで、隣人のフリードリッヒ一家の運命を「僕」の視点から描いた作品。 このテーマには、ベンニーニの映画"lIFE IS BEAUTIFUL"などの秀作があるが、あの映画にはまだまだコミカルで軽快な部分や、明るいエンディングがあったが、この小説は徹底的な厳しさに貫かれている。 「僕」の語りによる回想という方法もリアリティを高めているだろう。 みんなに読んでほしい作品。 2012/02/09
kocka
15
もう言葉が出てきません。涙涙、辛かったですが最後まで読めました。2015/03/23
miki
11
ドイツで起こった本当の事実。寒気がするような恐ろしいお話です。世界には知って楽しいものよりも、辛いことのほうが多いのかもしれません。けれど、それでも決してその事実を曲げず隠さず、伝えようとする姿に作者や現代を生きる人々の強さと教訓を知るような気がします。決して繰り返してはならないと思います。2013/04/10
羊の国のひつじ
8
ナチス政権下のドイツで、同じアパートに住む幼馴染のフリードリヒと僕。彼はユダヤ人だった。とても裕福な家庭で幸せそうに見えたフリードリヒ一家は、ヒトラーの政策が進むにつれて居場所が無くなっていく。どんなに相手を想っていても自分の家族には変えられない。ユダヤ人に対する迫害が生々しく描かれていて胸が張り裂けそうだった。2017/05/05
たにしぃ
8
いまだに中学の教科書に載っている「ベンチ」。そういや全体的にどういう話だったかなと買ってみた。短編の集まりなんだけども、時と共にユダヤ人の弾圧がどんどん酷くなる様がぼくの目を通して淡々と描かれる。特に「ベンチ」は教科書に載るだけありごく短い文章なのに、ユダヤ人差別の風潮の中フリードリヒに味方する人も居たり、色んなものが詰まっていてこんな短い文で多くのことを伝えられて素晴らしいと思う。2016/07/18
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