内容説明
「身元を隠そうとする依頼人ほど興味をかきたてるものはないね」ホームズ・パスティーシュの傑作、あの「マンモス・ブック」をついに邦訳!ホック、キーティング、バクスターら著名作家たちの競演。
著者等紹介
日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
1954年生まれ。青山学院大学卒業。英米文芸、ノンフィクションの翻訳家。日本文藝家協会、日本推理作家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Die-Go
44
図書館本。シャーロック・ホームズもの36弾。ホームズに対しての愛に溢れたパスティーシュ。あー、実際こんなだったろうなぁと思わせる文体が多くあり、また、風俗もその時代の風景を思わせてくれる。★★★☆☆2019/07/12
ミミネコ
8
アンソロジー。面白かったです。下巻に入ります。2018/11/19
ホームズ
8
色んな作家が書いたシャーロック・ホームズの語られなかった事件。『消えたキリスト降誕画』『サーカスの美女ヴィットーリアの事件』『アマチュア物乞い団事件』『アトキンス兄弟の失踪』あたりが良かったかな(笑)『ドーセット街の下宿人』まさかマイケル・ムアコックがシャーロック・ホームズ書いているとは驚きでした(笑)2010/03/09
ぽま
7
正典における「語られざる事件」を軸に編まれたアンソロジー集。パスティーシュとしては最も正統的なテーマであるが、アンソロジーという形は珍しいと思われる。また、この手合いのパスティーシュでは、「長年埋もれていた当該事件録が、如何にして日の目を見るに至ったか」について説明しているのが恒だが、発表の経緯に関して各執筆者を噛ませているのが面白い。また、作品群を発生年代順に組まれている点は非常に好印象。個人的なお気に入りは、『流れ星事件』と『アドルトンの呪い事件』。2012/09/03
鐵太郎
7
マイク・アシュレイは、たくさんのアンソロジーをまとめた編集者だそうですが、シャーロック・ホームズに対する愛情もなみなみならぬようです。この本は1997年に出版されましたが、その時点までの多種多様のホームズ・パスティーシュを見事にまとめ上げています。設定としては、ホームズ正典のあちこちに書かれた「ワトスンが公開しなかった事件」を再構成したもの、という正統的なもの。2011/04/01