内容説明
シャーロック・ホームズは“現在”によみがえり、かの地で御手洗潔とあいまみえた。御手洗と石岡の目前で咆吼と巨大な足跡を残していった巨人、ホームズとワトスンのいる二階の窓から覗いていた巨人、そして屋根の上に載せられていた死体…。不可解で巨大な謎が押し寄せるなか、御手洗とホームズの“推理対決”の先に見えた真相とは―。対決編「巨人幻想」２５０枚のほか、御手洗とホームズが活躍する各２編を収録。本格ミステリ界の“魔術師”柄刀一が贈る壮大なパスティーシュ作品集。
著者等紹介
柄刀一［ツカトウハジメ］
１９５９年北海道生まれ。９８年に鮎川哲也賞最終候補作となった『３０００年の密室』で有栖川有栖、二階堂黎人氏の激賞とともに長編デビュー。その後も話題作を続々と刊行、大がかりな仕掛けと鮮やかな解決、奥行きのある物語で高い評価を得る
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感想・レビュー
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つたもみじ
22
再読。パスティーシュ集。短篇で御手洗もの２本、ホームズもの２本。窓から覗く巨人の顔、残されていた巨人の足跡、屋根の上の奇妙な死体…御手洗とホームズがあいまみえる中編の、全５篇。御手洗ものは人情味が溢れていて、ホームズものは皮肉でユーモアたっぷりな感じ。御手洗が好きで、ホームズが好きならば楽しめる一冊。私は著者も好きなので堪らん１冊です。巻末には島田荘司著『石岡和巳対ジョン・H・ワトスン』も収録されています。クスリと笑えます。島田荘司著『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』を読んでいると、なお良し。2015/03/03
Kanae T
19
御手洗潔 シャーロックホームズ が好きな読者なら ニヤニヤしながら愉しめる一冊あとがきまで 凝っていて 隅から隅まで隙のない仕上がりV(^_^)V2014/09/22
ぴかりん
13
図書館で見つけてタイトルが気になって借りた本でしたが、実に面白かったです！御手洗ものとホームズものの短編が二作ずつ、最後は二人の共演が見られる中編と、ファンにはたまらない本でした。しかも、どの作品も素晴らしい仕上がり。柄刀一すごい！楽しませてもらいました。2018/02/14
kenplus
3
御手洗潔とシャーロック・ホームズが夢の競演。極上のパスティーシュ集でした。「暗闇坂の人食いの家」を読んでいたので、なおさら楽しめた。ホームズの方は、ワトスン君のボケを最後まで引っ張るというまさかの仕掛け。ホームズが「あの人」と呼ぶ人の一遍も楽しかった。「現実は、同名異人だと宣告している。それで安心できるのなら、そう理解していればいい。そう理解した上で受け入れれば問題ないだろう。あの二人は、ホームズとワトスンの名に値すると思うよ」2017/05/21
ホームズ
2
シャーロック・ホームズっていろんな人と戦うんだな～（笑）2006/05/22
