感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
16
ホームズとモリアーティは結託していた、というより、モリアーティはマイクロフト・ホームズとの取引により、ホームズと二人で死んだこととして身を隠して特殊任務に就くことを承知したのだ、というのが骨子ですね。基本的に、モリアーティ教授のキャラクター、天才的な数学者でありながら不遇な青年時代のために世に認められず、その才能を犯罪組織の首領として暗黒街で発揮するという姿は変わっていません。さすがはシャーロッキアンのハードウィック、うまくつなげましたね。 なるほどね。ホームズ・パスティーシュとはかくあるべき。2009/12/27
ぽま
9
晩年のホームズの自伝。始めは散文的に自らの修行時代等についての内容なのだが、徐々に大空白時代における真相へと進んでいく。ワトスンにすら隠していた真実、それは『最後の事件』は全てマッチポンプだったという事だった。彼らは直前にマイクロフトの主導で紳士協定を結び死んだと見せかけた後、共に大陸でスパイ活動をしていたのだった。当初はお互いに敵愾心丸出しだったのが、やがてその心的な関係も変化していく。この二人の真っ当な形の共闘は珍しく、非常に引き込まれた。特に教授に関しては、読了後に一抹の寂寥を感じさせる作品である。2012/10/03
ブラックティー
3
原題は"SHERLOCK HOLMES:MY LIFE AND CRIMES"。引退後のホームズが半生を語る体裁だが、メインは大空白時代のこと。パスティーシュでホームズが様々に描かれるのに伴い、モリアーティ教授像も変化してきた。ただの家庭教師、悪霊に憑かれた男、そして格闘技に長けていたりも…。この本での教授は、天才的で自負心が強く、質素で孤独を好み、己の才を証明することに喜びを見出すタイプ。ホームズとそっくりなのだが、二人の決定的な違いはやはりワトスンの存在かと思わされた。図版が多数なのも嬉しい。(再読)2012/04/14
イミナイゴ
0
中々面白かった。2014/09/22
ipusiron
0
2005/6/?読了