内容説明
現在の時点で、ベスビオ西暦79年の噴火の真相は、ほぼ全貌が理解されるようになった。小著でわたしは、1986年までの新しい資料をふまえて、ヘルクラネウムの再発見と、ポンペイとともに埋没した最後の日について、小プリニウスの書簡を軸としながら述べてみたいと思う。…ナポリ湾岸の美しい古代都市はなぜ滅んだのか?最新の発掘調査と地質学上の研究成果を土台にして、西暦79年のベスビオ大噴火を時々刻々と再現!
目次
1 ポンペイ、ヘルクラネウムへの道
2 遺跡は語る―発掘史いちべつ
3 ポンペイ―ローマ文明の縮図
4 ベスビオの籠児―ヘルクラネウム
5 ベスビオをめぐるジオドラマ
6 ローマ帝国衰亡論と鉛中毒