出版社内容情報
地中海の経済・文化的交流において重要な位置を占めてきたシチリアの歴史。変化に富んだ島の特徴や経済についても解説。
内容説明
平野、台地、丘さらには火山も存在し、さまざまな農業が中心産業ではあるが、漁場、鉱脈、石油など豊かな資源も有する。イタリア・ギリシア・アフリカに面し、東洋と西洋を結ぶ位置にあるため、あらゆる国の影響を受けてきた。その過程と現代の問題点までを詳しく解説。
目次
序論 島
第1部 ローマ帝国崩壊までのシチリア(先史ならびに原史時代;ギリシア時代;ローマ人の征服と支配)
第2部 異民族の侵入から十二世紀末までのシチリア(異民族の征服とビザンティン帝国の支配;アラブの支配;ノルマン王国)
第3部 一一九四年から現代まで(ホーエンシュタウフェン朝;アンジュー王家とアラゴン王家;独立の最後からリソルジメントまで(一四〇九~一八六〇年)
シチリアと現代のイタリア)
著者等紹介
幸田礼雅[コウダノリマサ]
1939年生まれ、1966年東京大学仏文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaze
11
シチリアは古代ローマ帝国時代の後はすぐに現在のイタリアの一部になったのだと思っていたけれど、全然違った。本当に常に異民族が侵入し、戦い、支配していったのだなあ。シチリアにとって良き時代だったのは、意外にもローマの時代ではなく、ギリシア時代と、ノルマン時代。たしかに遺跡や文化遺産もこの時代のものが多い。納得。2021/12/16
Christena
6
地中海の要所にあり、目まぐるしく支配者(国)が変わったシチリアを中心に、南イタリアの歴史をダイジェスト的にまとめた本。さらさらっと読めますが、一つ一つの出来事が短く要約されていて、この本だけでは物足りないような?しかし、全体をざっくり知るには良いと思う。南イタリアの歴史はあまり知らなかったけれど、現在の国々の関係を決める出来事も多くて興味深いです。2015/11/28
Saiid al-Halawi
2
近現代史は今に続くイタリア南北問題の縮図。その端緒はリソルジメント時代の土地問題と公共設備投資の圧倒的不均等にあった。2014/03/06
陽香
1
201311302015/01/12
おりひら
0
シチリア島。古代から近現代までのヨーロッパ史では、よく名前を聞くしまですね。その概略史として読みました。2014/01/19