内容説明
テロリズムは、つねに変化している。本書は、その歴史を振り返ったうえで、テロの類型化・定義づけを試みている。現代テロリズムの特徴である、無政治性、非合理性、観衆をひきつけるメディア性などについて解説するとともに、フランスを中心とした欧米のテロ対策法を紹介。
目次
第1章 テロリズム(「古典的」テロリズムと「現代的」テロリズム;テロリズムの定義に関する諸問題;定義の不可能性;微妙な類型論)
第2章 反テロリズムの戦い(フランスの場合;ヨーロッパの場合;国際レベルで進むテロ対策の大きな変化)
第3章 フランスのテロリズム対策法(刑法とテロリズム対策特別法;行政法、民法の補足的援用)
補論1 テロリズムについての誤った解釈
補論2 フランスにおけるテロリズムの歴史
著者等紹介
私市正年[キサイチマサトシ]
1948年生まれ。北海道大学文学部卒。東京都立大学経済学部中退。中央大学大学院博士課程修了。上智大学外国語学部教授(アラブ・マグリブ地域研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くり坊
2
「つまり、テロリズムは純粋な政治的手段であったものが、同時に日常的な犯罪手段にもなってしまった、ということだ。冷戦後のテロリズムは、イデオロギーや国家の大義を決定的要因として起こるよりはむしろ、強欲、人種、部族などを理由にして起こるようになった。」(11頁)と記載があった。2023年に、パレスチナのハマスが起こしたテロ行為に、イスラエルがガザ地区へ進軍する事態となった、その事象を、大局的に理解したくて、手に取った1冊でした。2024/01/07
へんかんへん
0
テロリズムが生活環境に要請することはなんだろな2016/01/22
Studies
0
テロに関する鋭い分析2012/02/21