内容説明
国境なき医師団や赤十字に代表される非政府組織―NGOは、紛争地域、災害被災地における頼みの綱である。本書は、国家や国連による介入をも視座におさめながら、人道的行為の歴史をたどってゆく。カンボジア、ソマリア、ルワンダなどでの実情をもとに有効な支援とは何かを探る、示唆に富む解説書。
目次
第1章 僧侶と看護者との緩慢な分離(人道の源へ;赤十字の夢)
第2章 人道の実践―ヨーロッパから第三世界へ(人道の最前線―第一次世界大戦;人道的現実回避と全体主義イデオロギー;戦後の新状況)
第3章 無国境主義(主権と対峙する緊急性;新世代の登場;政治的争点の中心にある人道援助)
第4章 ベルリンの壁の崩壊と人道(仕掛けた罠に自分がはまる―近東での戦争の結果生じた人道問題;ソマリア―政治なき人道;ユーゴスラヴィア;ルワンダ)
第5章 人道の課題(人道の世界の環境変化;介入の新たな要因;人道の世界の構造化)
著者等紹介
西海真樹[ニシウミマキ]
1955年生。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了、フランス政府給費留学生としてエクス・マルセイユ第3大学・欧州国際関係研究所に留学、現在中央大学法学部教授(国際法)
中井愛子[ナカイアイコ]
1975年生。中央大学大学院法学研究科博士前期課程修了、日仏共同博士課程第一期生としてパリ第一大学政治学部博士課程に留学、現在ベルギー政府給費留学生としてブリュッセル自由大学・欧州学研究所に留学中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 核廃絶への道 - 論文集
-
- 和書
- 銀河 天文/グラフィティ