ちくま文庫<br> 消えたい―虐待された人の生き方から知る心の幸せ

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ちくま文庫
消えたい―虐待された人の生き方から知る心の幸せ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480434326
  • NDC分類 369.4
  • Cコード C0111

出版社内容情報

自殺欲求を「消えたい」と表現する、虐者された人々。彼らの育ち方、その後の人生、苦しみを丁寧にたどり、人間の幸せの根源を考える。解説_橋本治

高橋 和巳[タカハシ カズミ]

内容説明

精神科医である著者は、虐待された人たちが「死にたい」ではなく「消えたい」という表現で「自殺への欲求」を語ることに気付いた。そこには、前提となる「生きたい」がないのだ。彼らがどのように育ち、生き延びて、どんな苦しみを背負っているのかを、丁寧にたどる。そして、立ち直っていった経緯を明らかにする中で、人間の存在の不思議さと、幸せの意味に迫る。

目次

第1章 もうこの世から消えてしまいたい(光の首飾り;被虐待児の人生から教えてもらったこと)
第2章 異なる世界で生きる人々(私には日にちがない;私には過去がない、それを返してほしい;社会的存在ができあがる仕組み;異邦人―“社会的存在になれなかった被虐待者”;この地上には異なる二つの世界がある―心理カプセルの内と外)
第3章 児童虐待とはどういうものか(虐待かどうかの、二つの判定基準;虐待の継続性と異常性―虐待判定その1;虐待は愛着関係を作れない母親のもとで起こる―親の心理状態の評価)
第4章 回復―一緒の世界でみんなと手をつなぐ(発達障害と誤診された被虐児、浩樹君の回復;生きる義務感を相対化する;存在の不確かさゆえに効かない精神療法;人からもらう愛情、人に与える愛情を取り戻す;子どもから教えてもらう愛情)
第5章 心はさらに広い世界へ(社会的存在の範囲を生き直す;二つの存在を同時に生きる;二つの存在を生きる)

著者等紹介

高橋和巳[タカハシカズミ]
精神科医。医学博士。1953年生まれ。福島県立医科大学卒業後、東京医科歯科大学神経精神科に入局。大脳生理学・脳機能マッピング研究を行う。都立松沢病院で精神科医長を退職後、都内でクリニックを開業。カウンセラーの教育にも熱心で、スーパーヴィジョンを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆいまある

96
カリスマ的な魅力の精神科医が書いた本。虐待された人を「異邦人」と表現する。どこにも居場所がないから。トラウマサバイバーだろと思いながら読み、途中から、複雑性PTSDと言ってくれと思った。あなたの欝もパニック障害も、虐待のせいなんですと言えば掴みはオッケーで、患者は時に医者を盲信する。宗教みたいで、信者を選ぶ仕事の仕方。私だって何でもかんでも親のせいにしたい。自分が悪くなかったって思いたい。だって楽だから。でも親も不器用で、どうしようもないことってあるんだよ。著者の考えを押し付けられるようで終始苛ついた。2022/03/23

コージー

50
★★★★★都内で精神科・心療内科を開業されている、精神科医の高橋先生が書かれたエッセイ。虐待された人の生き方から異世界を知るとともに、人の幸せをあらためて見つめ直すという異色の本。虐待を受けて育った人は、人生の辛さから逃れるために「死にたい」とは言わず「消えたい」と言う。彼らの世界を知るとともに、自分とはどういう存在か、そしていまある幸せを感じられる良書です。【印象的な言葉】「死にたい」は、生きたい、生きている、を前提としている。「消えたい」は、生きたい、生きている、と一度も思ったことのない人が使う。2019/02/18

豆ぽち

26
過去の虐待に苦しみ続けてる人には是非読んでみて欲しい。人生が苦しいのは自分が悪いからではない、全ては環境のせいなのだと、焦らないでゆっくりと自信を持って生きたらいいと優しく語られています。「母を、好き嫌いではなく、怖かっただけだと気づく。繋がりが途切れる。」「規範を守るという枠は、辺縁の世界では、それは孤独の恐怖を抑圧し、愛情の期待を持ち続けるために必要な枠だ。同じ枠は、普通の世界では、感情の共有を維持するために必要なものだ。」『生命的存在と社会的存在の二重の存在を楽しむ生き方』2017/05/09

ひよ亭

21
虐待されてきた人たちが大人になって上手く世の中に順応できていない幾つかの例を取り上げ、対応した医師がその心理や回復していく状況を紹介している。単純にその世界には入り込めないが、異邦人と呼ばれるそのような人たちを少しは理解出来たかと思う。2019/07/04

烏山ちとせ

11
精神科医による被虐待者の回復の過程。紹介されるような実存的なフレームの変化や気づきによって内面から解放されることは実際多くないのかもしれないが、自分としては私たちが感じる関係や社会への齟齬もこのような気づきを通して終われるように望める気がした。いずれのケースも丁寧に描かれており、患者と相談を受ける側両方の意味で参考になる。社会的な関係を構築する、生命的な存在を取り戻すのアプローチは時代によっても有効な方向性は異なる気がした。解説は存命中の橋本治先生でその述解はさもありなん、だから気に入ったのだなと思った。2024/05/10

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