出版社内容情報
新しい文字の向こうに魅力的な世界が広がる
文字は楽しい。ロシア語などで使われるキリル文字。このあまり知られていない不思議な文字の歴史を探りながら、にぎやかで魅力的な世界を味わいたい。でも、この本で扱うのはキリル文字だけではない。スラヴと呼ばれる地域ではこれまでさまざまな文字が使われている。担当編集者のおすすめは「アラビア文字で書かれたスラヴのことば」。言葉のかたちシリーズにも繋がるこの一冊を読むと、いろいろな言語を書いてみたくなる。やっぱり文字は楽しい。巻末に「ギリシア語通信」を増補。
内容説明
文字は怖くない!「言葉のかたち」から見た、スラヴの言語文化。新たに「ギリシア語通信」掲載。
目次
文字は怖くない!
第1章 スラヴ語学入門(「スラヴ諸語」とは何か?;どうして「スラヴ諸語」は似ているのか? ほか)
第2章 中世スラヴ語世界への旅(タイムスリップしたら困ること;教会だけで使う言語なんてあるのか? ほか)
第3章 文字をめぐる物語(文字を作った兄弟の話;もう一つのスラヴ文字 ほか)
第4章 現代のスラヴ諸語(ロシア人もすなるウクライナ語;静かなるベラルーシ語 ほか)
著者等紹介
黒田龍之助[クロダリュウノスケ]
1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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お抹茶
0
著者の他のエッセイとやや趣が異なり,教会スラヴ語やグラゴール文字など中世スラブ語の解説が中心。そうではあるが,現代スラヴ諸語の蘊蓄もちゃんと含まれていて,ロシア語だけではない多様なスラヴ諸語の世界を楽しめる。例えば,「チェコ語は,18世紀末に黄金時代だった16世紀の文献に規範を求めて標準語を作ったため,他のスラブ諸語と文法が随分異なり,軟変化タイプの形容詞は,どの性の名詞と結びついても同じ形」といった知識が得られる。本編から四半世紀ほどの時を経て,古典「ギリシア語通信」という附録がついている。2023/12/23
るりねこ
0
文字への飽くなき心持ち。さすがだわ。2023/05/23
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