出版社内容情報
「希望の百科事典」と称えられる世界的名著の完訳。人類の広大な文化遺産から「よりよい世界の見取図」を紡ぎ出す。
【著者紹介】
1885-1977年。ドイツのマルクス主義哲学者。1918年の『ユートピアの精神』は若きベンヤミンをはじめ、アドルノなどフランクフルト学派に多大な影響を与えた。
内容説明
エルンスト・ブロッホ、ユートピア的な思考の集大成。
目次
第1部 (報告)小さな昼の夢(私たちは空っぽからはじめる;たくさんしゃぶってみて、もっとたくさん欲しくなる;毎日とりとめもなく;隠れ場と美しい異郷;逃走と凱旋;より成熟した願望とその形象;老年にも残された願望;転換のきざし)
第2部 (基礎づけ)先取りする意識(衝迫として生起するもの;満ち足りぬ赤裸な性向と願望;かなり肥大した欲動体としての人間;人間の基本的欲動に関する種々の解釈;すべての基本的欲動がもつ歴史的限界性。自己関心の諸相。満たされた情動と期待情動;昼の夢と夜の夢との原則上の区別。夜の夢における隠された古い願望充足、昼の空想における虚構し先取りする願望充足;未だ意識されないものの、あるいは前向きの薄命の、発見。新しい意識段階としての、および新しいもの―青春、時代の転換、生産力―の意識段階としての未だ意識されないもの。ユートピア的な機能という概念、その機能と、利益、イデオロギー、祖型、寓意‐象徴との出会い;ユートピア的幻想が世界のなかにもつ相関物。実在的可能性、最前線と新事象と終極というカテゴリー、および地平)
著者等紹介
ブロッホ,エルンスト[ブロッホ,エルンスト][Bloch,Ernst]
1885‐1977。ドイツのマルクス主義哲学者。1918年の『ユートピアの精神』は、若きベンヤミンをはじめアドルノなどフランクフルト学派に多大な影響を与えた。ナチス時代にはアメリカに亡命し、戦後東独に戻るも、教条的マルクス主義から異端視され、1961年に西独に渡る。既成性を拒否する「未だ・ない」の存在論と「未だ意識されないもの」を先取りする芸術のユートピア機能を重視することにより、自然と人間とを貫く広大な領域に前人未踏の希望の哲学を切り開いた
山下肇[ヤマシタハジメ]
1920年生、1942年東京大学文学部卒、東京大学名誉教授、2008年没
瀬戸鞏吉[セトキョウキチ]
1927年生、1954年東京大学文学部卒、元成蹊大学教授、2006年没
片岡啓治[カタオカケイジ]
1928年生、1955年東京大学文学部卒、獨協大学名誉教授、2004年没
沼崎雅行[ヌマザキマサユキ]
1932年生、1955年東京大学文学部卒、慶應義塾大学名誉教授
石丸昭二[イシマルショウジ]
1940年生、1966年東京大学大学院修了、獨協大学特認教授、お茶の水女子大学名誉教授
保坂一夫[ホサカカズオ]
1941年生、1966年東京大学文学部卒、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てれまこし
amanon
壱萬参仟縁
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- 和書
- クジラと海とぼく