出版社内容情報
第二次世界大戦のさなか、対独戦、対日戦勝利だけでなく、戦後の国際秩序を見据えて協力を模索した、二巨頭の知られざる関係とは?
内容説明
チャーチルとの複雑な関係から、米国からの膨大な援助物資(レンドリース)、戦後国際秩序を見据えての「信頼構築」まで、巨頭二人の知られざる交流とは?米国の著述家が書簡・電信など新史料を駆使して、逸話満載で描く現代史の焦点!
目次
第1章 戦時下の大西洋を渡る
第2章 テヘランへ向けて
第3章 テヘラン
第4章 第一印象
第5章 心の通い合い
第6章 同盟関係を固める
第7章 スターリン、同盟国を探す
第8章 バルバロッサ作戦
第9章 ローズヴェルト、スターリンと第二戦線
第10章 戦後構想
著者等紹介
バトラー,スーザン[バトラー,スーザン] [Butler,Susan]
ニューヨーク育ちで、ベニントン大学卒業後、コロンビア大学で教養学修士号を取得。フリーランスの著述家としてニューヨーク・タイムズ紙などに定期的に記事を書いている
松本幸重[マツモトユキシゲ]
1939年生。東京外国語大学ロシア語科卒。旧ソ連大使館広報部勤務を経て、現在、翻訳業(ロシア語と英語)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
22
アメリカのトランプ大統領は、選挙戦の公約通りメキシコ国境との間に「国境の壁」を建設するべく着々と準備を進めている。やっとベルリンの壁がなくなったと思ったのに。とはいっても、今度創る壁はそれとは全く別の意味合いだが。ヤルタ会談は知っているがテヘラン会談があった事など記憶にない。テヘラン会談もヤルタ同様重要。表紙の二人が初めて会った記念すべき会談だからだ。国際社会の一員として、アメリカが大きな役割を担うことを疑ったことも嫌がったこともしなかったローズヴェルトは、自国の利益優先に走る今の祖国をどう見るのだろう。2017/11/14
スプリント
6
戦況が進むにつれてローズヴェルトとスターリンとチャーチルの関係に変化が出てくるのが興味深いです。終戦に向けて日本がどのような扱いを受けてソ連の侵攻につながっていくのか。下巻を続けて読みたいと思います。2017/11/26
カラコムル711
1
上巻においては、あまり取り上げられないテヘラン会議について事実経過をのべている。歴史書というよりドキュメント寄りであるが、客観的な著述が良い。なぜローズベルトはあそこまでスターリンと会談しようとしたか、その原因が明らかにされてる。近年はやる一部ローズベルト中傷のまがいものでない良質な書である。2018/07/04