出版社内容情報
戦場で何があったのか、戦闘に至る歴史的背景と政治的思惑、その結果もたらされたものを冷徹な筆致で描いたノンフィクションの白眉。
内容説明
政治的駆け引きの現場から戦術の細部までを再現。BBCの特派員としてヴェトナム戦争取材に携わった著者が、膨大な資料を渉猟し、米越仏の生存者100名以上にインタビューを敢行。生々しい戦闘シーンをつぶさに再現し、戦禍にあえぐ人々の内面まで浮き彫りにする。
目次
第16章 巨大な泥沼に胸まで浸かって
第17章 こちら側、あちら側―それぞれのヴェトナム戦争
第18章 テト
第19章 巨大な糸車
第20章 繰り返される再試合
第21章 ニクソンの遺産
第22章 組み込まれた敗北
第23章 付帯的損害
第24章 最大の戦闘
第25章 でかくて、醜くて、太ったやつら
第26章 死ぬ前のキス
第27章 終幕
第28章 その後
著者等紹介
ヘイスティングス,マックス[ヘイスティングス,マックス] [Hastings,Max]
1945年生まれ。英国のジャーナリスト、歴史家。25歳のとき、BBCの特派員としてヴェトナム戦争報道に従事。ほかに『デイリー・テレグラフ』の編集長、『イヴニング・スタンダード』の編集者などを務めた
平賀秀明[ヒラガヒデアキ]
1956年生まれ。早稲田大学卒業。中国通信社、共同通信社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
18
原著は2018年刊。上下巻通して1000ページを超える大作。第一次インドシナ戦争前夜からサイゴン没落までを、多くの関係者へのインタビュー等から個々のストーリーを繋ぎ合わせ壮大な歴史物語を描いている。CIAの元サイゴン支局長メルル・プリベナウによる各種調査や聞き取りが果たした役割が大きいようだ。その他、未刊行の関係者の回顧録などからも恩恵を受けている。とにかく内容が細かいので、主語がハノイ側なのかサイゴン側なのか混乱する部分もあったが、とても読み応えあり。◇白水社の本は巻頭の写真のインパクトも大きい。2024/10/17
健
13
4週間かかってやっとの思いで読了。なかなかヘヴィーな読書体験だった。南北を問わず膨大な人数の兵士、市民が登場し、その体験が連なっているのを読み進めながら戦況を把握していくのは、頭が混乱するし、正直しんどかった。そのような読書体験からヴェトナム戦争の実像が浮き上がってきて、サイゴン陥落の場面では感傷的になってしまった。この膨大な著書を読んだ後では、何をどうすれば良かったのかなんて軽々には言えないが、マスコミの無責任な報道が米軍の足を引っ張った事だけは史実として押さえておいても良いだろう。2024/06/12
takao
3
ふむ2024/04/25
どさんこ
2
上下巻を読み終えるが実に大変だった。しかし、ベトナム戦争の実態を認識することの出来る貴重な資料どと思う。2024/01/30
c3po2006
0
★★★★2024/09/14
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- 和書
- 東アジア〈共生〉の条件