出版社内容情報
泣き笑いの「娯しさ」を追求した、元祖・日本の喜劇王! 曾我廼家五郎の人生と作品を演劇近代化の歴史に跡づける、初の本格的評伝。
内容説明
「泣き笑い」の日本近代史。松竹新喜劇の「伝統」を創った元祖・日本の喜劇王!曾我廼家五郎の忘れ去られてしまった人生と作品を国立劇場所蔵品はじめ浩瀚な史料とともに跡づける初の本格評伝。
目次
序章 肖像画の五郎―演劇近代化の諸問題
第1章 「喜劇」の誕生―一八七七~一九〇四年
第2章 「喜劇」の普及―一九〇五~一九一四年
第3章 「喜劇」の改造―一九一五~一九二九年
第4章 「喜劇」の変質―一九三〇~一九四五年
第5章 「喜劇」の終焉―一九四五~一九五五年
著者等紹介
日比野啓[ヒビノケイ]
1967年福岡県生まれ。演劇史・演劇理論。成蹊大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科(文学修士)、The Graduate School of The City of New York(M.Phil)。東京大学大学院総合文化研究科助手、成蹊大学専任講師、助教授、准教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2024/09/10
numainu
0
評価B2025/05/01
おひまな読者
0
元祖日本の喜劇王・曾我廼家五郎を、緻密な考証を積み重ねて事実を見極め、演劇史の中で的確に評価しようとする労作。五郎が「日本の喜劇」をどう作ったのか、喜劇作家・役者として追い求め、叶えられなかったものは何なのかが丁寧に解明されています。五郎劇があまりに急速に日本で受け入れられたため、その功績が顧みられなかったという「近代化の逆説」。それに抗おうとした五郎の様々な努力は悲劇的かつ喜劇的で、身をもって「コメディ」の神髄を体現した人と言えるように思いました。2025/02/02
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