出版社内容情報
マンションのゴミ集積所に、「ルール」が暴走する! 恐ろしいほど笑える、シチュエーション・コメディ。『地上の骨』を併録。
内容説明
マンションのゴミ集積所で、女性たちがぞくぞくと「ルール」の暴走に見舞われる!恐ろしいほど笑える、現代口語シチュエーション・コメディ。『地上の骨』を併録。第69回岸田國士戯曲賞受賞作品。
著者等紹介
安藤奎[アンドウケイ]
脚本家・演出家・俳優・劇団アンパサンド主宰。1992年生まれ。大分県出身。2016年、劇団アンパサンドを結成。2024年、『地上の骨』が第68回岸田國士戯曲賞最終候補に選出。2025年、『歩かなくても棒に当たる』で第69回岸田國士戯曲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
19
☆☆☆☆ 唐突に理屈っぽく差し挟まれる会話や、不条理で怒涛の展開が、独特で面白い戯曲。やはり演劇で鑑賞するのが一番だが、読んでもその面白さは伝わってくる。筒井康隆テイストもある。表題作はマンションのゴミ捨て場を舞台に、ゴミ捨て場に取り憑いたサナエと、ゴミを捨てに来た主婦たちとのドタバタなやり取りが面白い。「地上の骨」はオフィスで残業している社員達のやり取りの中で、イワシの佃煮を食べて魚になっていくというシュールな展開が印象的。2025/07/15
田中峰和
4
戯曲と知らず読み出したが、岸田國士戯曲賞の受賞作品だった。巻末に舞台の写真が掲載されて何となくイメージがつかめた。表題作はごみ収集車を待つマンション住人の話。ゴミ出しのルールを無視する人、守らない人にきつく注意する人など様々。井戸端会議の中、昨年死んだ住人の霊が乗り移る。背中に霊の顔が出てきて引きはがすと別の人に移植。エイリアンみたいで怖い。ぜひ舞台で観てみたい。「地上の骨」は職場に持ち込んだ魚の佃煮を食べて、魚に乗り移られて変身してしまう設定。変身した魚がぴちぴち跳ねるシーンはどう表現するだろう。2025/11/14
jolly
4
また戯曲集。ちょっと前に読んだのと同時受賞で同じ時期に出版されてたんですね。こっちはまだわかりやすくてよかった。こっちを観たい。やっと雨が降った。よかった。2025/08/05
ともぞー
2
シチュエーション・コメディの戯曲が2作品。どちらも、想像を超えたエキセントリックな展開が進んでゆく。こういったいわゆる台本に接する機会は少ないが、本作は会話だけで動きのある映像が浮かび上がってきた。さすがは岸田國士戯曲賞、実際の公演も見てみたくなった。あと、あとがきにある公園最終日の不思議な出来事は気になります。2025/08/09
天然素材
2
★★★☆☆(3) 第69回岸田國士戯曲賞受賞作品。「歩かなくても棒に当たる」は、マンションのゴミ集積所で、女性たちの「ルール」の暴走がはじまる。「地上の骨」は、「イワシの佃煮」から話が展開していく。本は、台本仕立てに描かれています。演劇で見たら、面白いんだろうなと。2025/07/21
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