出版社内容情報
草の根の人びとにとって紛争による苦しみとは何であり、紛争からの回復とは何を意味するのか。医療人類学から分析したエスノグラフィ
【目次】
プロローグーー支援からこぼれ落ちた人びと
第1章 生きることを支える支援のあり方を求めて
一 紛争地、心の支援の失敗
二 失敗はなぜ起こったのか
三 失敗を超える手立て
四 人間としての苦しみ、そして癒し
第2章 沈黙が生まれたいきさつ
一 内戦とジェノサイド
二 侵入者たち
三 焼け野が原
四 ヴィルンガの山々に抱かれて
第3章 大切な人たちを殺された苦しみ
一 イビコメレ
二 あの穴の中に
三 語りえぬもの
四 そして精神の病いに至る
第4章 回復の道のりは未来へと向かう
一 未来志向の回復
二 蘇生する共同体
三 きずなの再生
四 生きてゆく意味
五 和解と赦し
第5章 いのちの円環
一 愛と助け合いについて
二 病いに伏す老女
三 未来を信じることはできるか
四 いのちの終わり、そして始まり
第6章 回復の限界
一 重い精神の病い
二 助け合いのルール違反
三 分かち合えない体験
四 分かち合われる日々の営み
第7章 生きることでなぜ、たましいの傷が癒されるのか
一 語りえぬものを癒す
二 共に生きる
三 未来へ
四 いのちは続いてゆく
五 生きることを支える支援のあり方を求めて
エピローグーーより善い未来を創り出そうとし続けるその試み
注 記
謝 辞
参考文献
付 表
年 表
索 引