出版社内容情報
スラブとは何か? 寄り道ふらふら東欧諸語
著者が長年つき合ってきたチェコ語やポーランド語、スロベニア語、セルビア語、クロアチア語、マケドニア語など、スラブのさまざまなことばにまつわる、魅力的なエピソード集。隙間の時間を使って、にぎやかな外国語の世界を覗いてみませんか。書籍や映画、音楽、料理など、扱われる素材も多彩で、あたらしい世界がどんどん広がっていきます。今回は新たに「ウクライナ語の隙間、あるいは烏学事始」を増補。同じ著者による『ロシア語の余白の余白』と合わせてお楽しみください。
内容説明
スラブのさまざまなことばにまつわる、魅力的なエピソード集。隙間の時間を使って、にぎやかな外国語の世界を覗いてみませんか。新たに「ウクライナ語の隙間、あるいは烏学事始」を増補。
目次
第1章 ポーランド語いまだ滅びず
第2章 チェコ語の隙間、スロバキア語の行間
第3章 「ユーゴスラビア」の言語はいくつか?
第4章 ブルガリア語はおいしい
第5章 マケドニア語への旅
追章 ウクライナ語の隙間、あるいは烏学事始
著者等紹介
黒田龍之助[クロダリュウノスケ]
1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gamemaker_K
9
東欧のサッカーが好きなこともあって、東欧諸国の言語事情にも興味がある。特に旧ユーゴスラビアには非常に興味があり、生きているうちに巡ってみたいのだ。そのためにも、どれかの言語は勉強しておきたい。しかし、どこの国の言葉も難しいんだよね。で、この本は、外国語を勉強すると見えてくる魅力的な世界を教えてくれる。言葉を身につけるというのは、その労力以上のものをもたらしてくれる。わかっちゃいるけどね。…昨今のロシアのウクライナ侵攻について、この筆者はどんな思いを抱いているのだろう。2022/06/12
geromichi
7
スラヴ諸語のことはほとんど知りませんでしたが、面白く読めた。きっと、筆者は面白い文章を書こうと心がけているんだろう。2022/12/24
ぽけっとももんが
7
分厚い本を、とても楽しんで読んだ。もちろんチェコ語やポーランド語が少しでもわかったりはしませんよ。ポーランド語は付属記号が多くて賑やかで、複数形に男性人間形と非男性人間形があるとか、ウクライナ語には点が二つのiがあるけどロシア語にはないとか、そもそもその言語を目にすることもなさそうだけれども楽しいのだ。しかし辞書からDVDからCDから紙ものまで、膨大なコレクション。奥様も言語学者だからパラダイスに違いない。そしてまったくこれらの言語を覚えられないわたしはきっと、何回読んでもその度に楽しい。2022/09/08
AyaZ
3
チェコ語を始めとした、スラヴ諸語にまつわるエッセイ集。図書館で予約を受け取った時には予想外の分厚さにギョッとしたが、エッセイひとつひとつはとても短いので、読みやすい。改訂された際にウクライナ語についても増補される。そもそも東欧はバルカン半島の地理は歴史に疎いので、地図を片手に楽しく読めた。2023/07/10
juunty
2
日本とは馴染みのなかった東欧の文化。馴染みのない言語を勉強していかないと進めない世界を興味深く描いている。2022/06/07