出版社内容情報
露天商から起業家まで、中国移民が追い求める「アフリカン・ドリーム」の実態を、サハラ以南10カ国を巡って詳細に描いた傑作ルポ。
露天商・起業家たちの「アフリカン・ドリーム」
1996年に江沢民国家主席(当時)がアフリカ6カ国を歴訪して以来、中国は国家ぐるみでアフリカ進出を本格化させてきた。中国の対アフリカ貿易額は突出し、民間投資額もアメリカに迫る勢いだ。さらに、新天地を求めてアフリカに渡った中国人は、この10年で100万人を超えるといわれている。
本書は、カラオケバーを経営する売春宿の女将から銅山開発に成功した起業家に至るまで、中国移民が追い求める「アフリカン・ドリーム」の実像を、サハラ以南10カ国を巡って詳細に描いたルポである。著者は中ア双方で『ニューヨーク・タイムズ』の支局長を務めたベテラン・ジャーナリスト。両者に渦巻く野望、欲得ずくの協力・依存関係、蔓延する腐敗と偏見――「ビジネス」という視点だけでは見えてこない人びとの日常の姿を通して、アフリカで急速に存在感を増す中国の「人としての顔」を浮かび上がらせる。そこに新植民地主義の影を見ることもできるが、同時に、経済的、文化的相互交流が盛んな新世界を展望することも可能だ。
本書は中国とアフリカの関係を新たな視点で見直し、歴史地図に位置づける試みである。『ニューヨーク・タイムズ』ほか有力紙誌が絶賛。
【著者紹介】
ジャーナリスト。コロンビア大学ジャーナリズム大学院准教授(2008~)。ピュリツァー賞に2度ノミネートされたほか、海外記者クラブ賞を2度受賞。本書は『ニューヨーク・タイムズ』の100 Notable Books of 2014に選ばれたほか、『エコノミスト』『ガーディアン』『フォーリン・アフェアーズ』でも2014年の「注目すべき一冊」として取り上げられた。
内容説明
露天商から起業家まで、中国移民が追い求める「アフリカン・ドリーム」!双方に渦巻く野望、欲得ずくの協力・依存関係、蔓延する腐敗と偏見―。『ニューヨーク・タイムズ』の支局長を歴任した調査報道の巧者が、アフリカで急速に存在感を増す中国の「人としての顔」を浮かび上がらせた傑作ノンフィクション。
目次
第1部 アフリカへ!(モザンビーク;未来を見据えて;友好のジェスチャー)
第2部 行き詰まり(リベリア―前途多難;コナクリ―進まぬ改革;フリータウン―手品の道具;マリの場合;ガーナ―民主主義の習慣)
第3部 幸せな家族(一家の守護聖人;地の恵み)
著者等紹介
フレンチ,ハワード・W.[フレンチ,ハワードW.] [French,Howard W.]
ジャーナリスト。コロンビア大学ジャーナリズム大学院准教授(2008‐)。マサチューセッツ大学卒業。コートジボワールの最大都市アビジャンで英仏語通訳、大学講師を務めたのち、フリーランスの記者として『ワシントン・ポスト』などに寄稿。1986年、『ニューヨーク・タイムズ』に移り、90‐2008年、支局長として中央アメリカ・カリブ海、西・中央アフリカ、日本、韓国、中国(上海)など世界各地で旺盛な取材を行なう。この間、ピュリツァー賞に2度ノミネートされたほか、海外記者クラブ賞を2度受賞
栗原泉[クリハライズミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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飯田健雄
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