出版社内容情報
イエスの誕生と死から千年間の歴史を、ヨーロッパからインドや中国まで、かつてない地理的な広がりのなかで、わかりやすく語る。発展と多様性の歴史
本書は1世紀のナザレのイエスから西暦1000年ごろまでのキリスト教世界を、章ごとに人物、地域、重要な概念をテーマとして、広大な地域・長大な時間軸をわかりやすくまとめたものである。
教会の中心的な信仰の定式化、独特な慣行の発展、最も長続きしている制度の確立は、最初の5世紀間に起こった。さらなる500年でこの宗教は、はるか遠方まで到達する一方で、かなりの地域がイスラームの支配下に入るという激動も経験した。
教会の歴史は単なる一宗教共同体の歴史ではなく、古代世界のさまざまな文化を作り替えた。アルメニア文字のように、聖職者が生み出した文字が現在まで使われている言語もある。教会は各地で隣り合う王国間のパワーバランスによって揺れ動き、また民族の独自性に寄り添い異なる形で発展していった。よく知られる正教会よりも東にはシリア語圏の教会が存在し、アジアへの伝道に大きな役割を果たした。初期のキリスト教美術はどんなものだったか、現存するシステムはどのように成立していったか。波瀾の歴史を語る36章!
ロバート・ルイス・ウィルケン[ウィルケン]
1936年生まれ、シカゴ大学でPh.D.を取得。ヴァージニア大学名誉教授。元アメリカ宗教学会会長、現北米教父学会会長。邦訳は他に『ローマ人が見たキリスト教』(ヨルダン社、1987年)、『古代キリスト教思想の精神』(教文館、2014年)。
大谷 哲[オオタニ サトシ]
筑波大学人文学類卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了、博士(文学)、西洋史学専攻 現在、東北大学大学院文学研究科専門研究員、立教大学他非常勤講師
小坂 俊介[コサカ シュンスケ]
東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了、博士(文学)、西洋史学専攻 現在、東北大学助教
津田 拓郎[ツダ タクロウ]
東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程前期課程修了、博士(文学)、西洋史学専攻 現在、愛知県立大学他非常勤講師
青柳 寛俊[アオヤギ ヒロトシ]
千葉大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程在学、西洋史専攻
内容説明
さまざまな民族の独自性に寄り添った多様なキリスト教の姿。ブリテン諸島からエチオピアやアルメニア、東はインド・中国まで広がり、イスラーム支配下でも存続したキリスト教共同体の姿を、グローバル・ヒストリーから見ていく。
目次
キリストをめぐる一大論争
エジプトとコプト、ヌビア
アフリカのシオン―エチオピア
シリア語を話すキリスト教徒―東方教会
アルメニアとグルジア
中央アジア、中国、インド
キリスト教帝国―ユスティニアヌス
西方での新たなはじまり
ラテン・キリスト教の北への広がり
エルサレム略奪、さらなるキリスト論論争
唯一神の他に神はなし―イスラームの勃興
聖画像とビザンティウムの構造
アラビア語を話すキリスト教徒
イスラーム支配下のキリスト教徒―エジプトと北アフリカ
イスラーム支配下のキリスト教徒―スペイン
西の皇帝―シャルルマーニュ
スラヴ人の間のキリスト教
著者等紹介
ウィルケン,ロバート・ルイス[ウィルケン,ロバートルイス] [Wilken,Robert Louis]
1936年生まれ、シカゴ大学でPh.D.を取得。ヴァージニア大学名誉教授。元アメリカ宗教学会会長、元北米教父学会会長
大谷哲[オオタニサトシ]
筑波大学人文学類卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了、東北大学博士(文学)、西洋史学専攻。現在、東北大学大学院文学研究科専門研究員、立教大学他非常勤講師
小坂俊介[コサカシュンスケ]
東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了、東北大学博士(文学)、西洋史学専攻。現在、東北大学助教
津田拓郎[ツダタクロウ]
東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程前期課程修了、東北大学博士(文学)、西洋史学専攻。現在、愛知県立大学他非常勤講師
青柳寛俊[アオヤギヒロトシ]
千葉大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程後期課程在学、西洋史学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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