出版社内容情報
フランス王妃を虜にした美しい衣装、斬新なアイデア──第三身分でありながら18世紀ヨーロッパのファッションを牽引し、オートクチュールの礎を築いたモード商ベルタンの波乱の生涯。
目次
ピカルディのマリー=ジャンヌがローズ・ベルタンになるまで
野暮ったい王太子妃アントワネット
王妃アントワネットの御用達モード商に
ファッションの虜になった王妃
パリの街中も、舞台の上も
国境を越えて
敏腕な経営者として
簡素な田舎風ファッションの流行
そびえ立つ髪型
ライバルは一人だけ〔ほか〕
著者等紹介
サポリ,ミシェル[サポリ,ミシェル][Sapori,Michelle]
フランスの歴史家。1955年生まれ。専門は旧体制と18世紀服飾史。2004年、『ローズ・ベルタン』(2003年刊、未邦訳)で、ヴェルサイユに関する評価を高めた作家・歴史家・芸術家に贈られるジャン・デ・ヴィーニュ=ルージュ大賞を受賞。18世紀モード産業に関する論文も多い
北浦春香[キタウラハルカ]
翻訳家。東京大学法学部卒業。外務省勤務を経て、ストラスブール大学で美術を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりお
45
「傾国の仕立て屋ローズ・ベルタン」を読み、気になって完読。平民の身分でありながら、フランス王妃マリー=アントワネット御用達のデザイナーに成り上がった女性。こういう成り上がりが好き。栄光から革命そして転落まで味わうベルタンの人生。2020/01/29
星落秋風五丈原
40
ソフィアコッポラの映画「マリー・アントワネット」ではガ―リ―ムービーのヒロインのように描かれていたフランス王妃マリ―・アントワネット。しかし彼女も初登場時はぱっとしない子だった。それをファッションリーダーに仕立てたモード商にスポットを当てたのが本書。本名はマリー・ジャンヌ。仕立て屋で働いていた所、そのファッションセンスをやんごとなき人々に気に入られマリ―・アントワネットが王太子妃だった頃に引見を許される。パリのサントノレ街に自分のブティック「オ・グラン・モゴール」を持ちモード商としての彼女の人生が始まる。2017/02/16
花林糖
16
(図書館本)王妃衣装御用達モード商ベルダンの伝記と当時のファッション業界について描かれていていて面白く読めた。物語っぽくない文章も◎。ただ図版が少ないのが残念。ベルダンはタンプル塔へ喪服も届けていたんですね。(購入)2017/03/04
きりぱい
10
マリー・アントワネットを夢中にさせ、浪費の道へも導くことになったモード商のローズ・ベルタン。庶民出身でスタートは髪結い、才能とセンスで難なくヴェルサイユへ登りつめ、アントワネットの最期とともに失速する生涯。ライバル出現時の焦燥感などのように、ベルタン自身を生き生きとうかがい知る部分はちょっと少ないけれど、オートクチュールを築いた功績やマネジメント能力、なぜ結婚しなかったとか、史実に照らして色々興味深い。ポップなアントワネットの映画があったけれど、あの奇抜に盛った髪もベルタン作だったのねえ。2012/03/16
おかだん
8
貧しいお針子から成り上がったモード商。興味があったので読んでみたら、自分が思ってる以上に凄い人だった。王妃のスタイリストでプロデューサー、この時代に女1人で貴族たちを手玉に取り、遠い異国まで商いの手を伸ばす商才。不動産などにも手を伸ばし、一族を束ねて事業を拡大させる。革命に足をすくわれはしたが、王家とギリギリまで交流したにも関わらず、人脈と商才を利用して身を守り果せた。寂しい老後は切ないが、移りゆく時代を眺め、ある意味やり切った解放感はあったのではないだろうか。2020/10/27
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