レーニンの墓―ソ連帝国最期の日々〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 425p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560081075
  • NDC分類 238.07
  • Cコード C0022

出版社内容情報

1991年にソ連が崩壊して20年、ゴルバチョフら当時の政治指導者、反体制派の人物多数に取材を重ね、帝国落日に至るまでの知られざる真実に迫った、傑作ノンフィクション!

内容説明

エリート官僚の機能不全と少数民族の異議申し立てを中央政府が無視したがゆえに、ソ連帝国が解体する過程を赤裸々に描く。全体主義国家の制度とイデオロギーの破綻を、現場に密着し内側から観察。取材の射程はサハリン島やシベリアの炭鉱の地下から、カフカス、中央アジアの集団農場まで、都市の裏町から言論・文化界、共産党中央にまで及んでいる。その上で、ソ連を支配していた共産党の独裁体制、党と国家のアマルガムのような構造物が自壊していくプロセスを、生き生きとしたヒューマンドラマに組み立てている。ピュリツァー賞受賞作品。「崩壊後20年」の真実。

目次

第1部 記憶のために(森の戦い;幼年スターリン主義者;永久保存のために;回帰する歴史;革命の寡婦たち;ニーノチカ;医師団陰謀事件その後;メモリアル;川面のメッセージ)
第2部 民主主義の展望(仮面舞踏会;二重思考者たち;党幹部たち;貧しき人びと;地底の革命;帝国からの葉書;サハリン島;パンとサーカス;最後の収容所)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

9
クレムリンの内側でのゴルバチョフの葛藤と奮闘が描かれている『ゴルバチョフ』を読んだばかりだったので、同じ時期にクレムリンの外側にいた人々がどんな様子だったかが克明に描かれていて大変面白かった。ペレストロイカが始まっても破綻した経済は回復せず、もはや手の施しようがなかったことが良く分かる。また、共産党による計画経済の名の下に多くの文化や伝統が失われてしまったことも描かれており、今更ながら共産主義の罪深さにため息が出た。下巻はどこまで描かれるのだろう。楽しみだ。2021/12/02

スカイバニラ

5
ソ連末期にモスクワ駐在記者だった著者が様々な人々に取材し、個人の物語からソ連という国家の綻びと崩壊への過程を綴っている。ソビエト大百科事典をいつも読んでいた少年は、あるきっかけで独学で歴史を学び始め「弾圧」や「殺害」された人々について調査していく。ゴルバチョフの改革がきっかけで大きく拡がっていく大衆運動に警戒する保守派。多くの要因が国家の崩壊へ繋がっていったのだろうけど、上巻の内容だけで「もうダメぽ」感が凄まじい。本書が米国で出版されたのは93年。当時の米国人は本書の内容をどのように受け止めたのだろう?2011/04/04

メルセ・ひすい

4
15-03‘89~‘91ゴルバチョフの改革!共産主義イデオロギーとソビエト国家、旧帝国の死滅。もはや復活はないが突然の幸福な終焉?デモ英国の社会学者は乳幼児死亡率の急上昇から経済から来るソ連の崩壊を読み当てていた。=Dr.エマニュエル・トッド『世界の多様性』★森の戦い 幼年スターリン~最後の収容所まで。1991年にソ連が崩壊して20年。ゴルバチョフら当時の政治指導者、反体制派の人物多数に取材を重ね、帝国落日に至るまでの知られざる真実に迫った、傑作ノンフィクション。ピュリツァー賞受賞作品。2011/04/24

ゆーじ

2
ソ連崩壊の経緯を描くというより共産主義とその欺瞞性を個々のインタビューで洗い出しています。下巻が楽しみです。2021/10/10

泉 勇一郎

2
再読。圧巻の内容量で、かなり読むのには体力使います。詳しい事は下巻を再読破してからにしておきます。こうご期待!!???2019/12/07

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