内容説明
古代ギリシアから現代アメリカまで、絵画、写真、彫刻、建築など、独自の視点で選ばれた作品群を、まるで書物を読むかのように自由奔放に読み解く、刺激的な12章。カラー・モノクロ図版多数収録。
目次
物語と絵―ありふれた鑑賞者
不在としての絵画―ジョーン・ミッチェル
謎だらけの図像学―ロベルト・カンピン
目撃者としての写真―ティナ・モドッティ
共感としての絵画―ラヴィニア・フォンターナ
悪夢としてのイメージ―マリアナ・ガートナー
反射としての自画像―フィロクセノス
描かれた暴力―パブロ・ピカソ
破壊の彫刻―アレイジャディーニョ
哲学としての建築―C‐N ルドゥー〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shin
8
『読書の歴史』『図書館 愛書家の楽園』の突き抜けた愛書家ぶりで大ファンになったマングェルが美術についても書いてる!ということでワクワクしながら手に取った。緩やかに主題を受け渡してゆく12の章から構成されるが、テクニカルな意味での芸術論・図像学ではなく、「イメージと人との弁証法的関係の奥深さ」が主題。マングェルがそれぞれの芸術的イメージから直感的に引き出した主題に、例によって博覧強記ぶりを存分に発揮しながら考察(というより奔放な思索)を加えつつ、最後は哲学的な“問い”に昇華させて読者へとそれを引き渡す。2011/08/15
Rinopy
3
普段取りあげられないような美術作品を意外な切り口から鑑賞出来て、私の心にも「星」が浮かびました。ちょっと前展覧会でラヴィニア・フォンターナの自画像を見たので、彼女の事もよく分かって嬉しかったです。2011/03/15
manifestus_
2
優れた芸術作品の持つ霊性は鑑賞者のちっぽけな経験を遥かに凌駕し、確立された語彙による読解を拒む。たまに展覧会で作者自身による饒舌なキャプションを目にするが、黙っていればよいものをと興醒めしてしまう。2012/04/08
メルセ・ひすい
2
14-54赤59美術作品を目にすると…我々の心には星が浮かぶ…浮かびますか?心的イメージ・雰囲気・夕焼けの陽光・乱れ飛ぶ星雲…ジョージ・ミッチェルやポロックの抽象画。捉えどころの無い絵、ナンナンダ。そして画家が何を貴方に伝播しようとしているのか?何が…でなく、純粋な色彩・リズム・マチェールも感じないと…さらに不在…絵に描かれてイナイモノ?を感じることに意味がアルンデス。美術作品を前にして、我々はそこに何を読むのか。絵画、写真、彫刻、建築など独自の視点で選ばれた作品群を、図像学や美術批評から読2011/02/17
takao
1
ふむ2021/05/06