シェイクスピアはわれらの同時代人 (〔2009年〕新)

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  • サイズ B6判/ページ数 370p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560080184
  • NDC分類 932
  • Cコード C0074

内容説明

なぜシェイクスピア劇は流行るのか?サルトルの実存主義、ベケットの不条理劇、ジュネの同性愛の美学…ありそうでなかった視点から読み解く、画期的なシェイクスピア論。

目次

第1部 悲劇(王たち(史劇論)
世紀半ばの『ハムレット』
『トロイラスとクレシダ』―驚異的にして現代的な人々 ほか)
第2部 喜劇(ティターニアとろばの頭(『真夏の夜の夢』論)
シェイクスピアの若きアルカディア
プロスペローの杖(『あらし』論))
第3部 雑録(シェイクスピア―残酷にして真実な;シェイクスピア覚え書き;年表―シェイクスピアと世界)

著者等紹介

コット,ヤン[コット,ヤン][Kott,Jan]
1914‐2001。ポーランド出身の学者・批評家。ワルシャワ大学文学部教授を経て、アメリカ合衆国へ移住。イェール大学、カリフォルニア大学バークレイ校、ニューヨーク州立大学ストウニー・ブルック校で教鞭を執る。その卓抜なシェイクスピア論はピーター・ブルックやロマン・ポランスキーの映画に絶大な影響を与えた

蜂谷昭雄[ハチヤアキオ]
1930年生。1953年京大文学部卒。英文学専攻。京大助教授、同教授を経て、甲南女子大教授、1986年没

喜志哲雄[キシテツオ]
1935年生。1958年京大文学部卒。英米演劇専攻。京大助教授を経て、同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kaoru

73
1968年刊行。第2次大戦でナチスの暴虐に苦しんだポーランドの学者・批評家ヤン・コットがシェイクスピアの戯曲を解説した書。『リチャード3世』に歴史の非情なメカニズム、『リア王』にベケットに通じる「不条理」、『あらし』に抒情的なグロテスクさを見る彼の視点はピーター・ブルックなど名演出家に多大な影響を与えた。・レオナルド・ダ・ヴィンチの手記とシェイクスピアの共通点が興味深い。理性の領域と自然の秩序や歴史との間に存在する断絶をルネサンスの最後の世代に属したシェイクスピアは痛切に体験した。エリザベス朝の残酷さは→2023/02/07

傘緑

44
「『四十分でこの地球をぐるりと一回り(夏の夜の夢)』…ソ連の最初のスプートニクは四十七分で地球を一周した…」現代の経験(戦争・ナチス・共産主義)に即して沙翁を読み、捉え、論じるという、ピーター・ブルックに大きな影響を与えた、刺激的な試み。「神などはいない。いるのは王たちだけで、その一人一人が死刑執行人で…犠牲者でもある」「彼(沙翁)は世界を憎悪と情欲という基本的な力に還元する…われわれは、この場面(リチャード三世)の中に、ナチの占領や強制収容所や大量殺人の時代の夜を読み取らねばならない…あの残酷な時代を」2017/01/30

viola

7
シェイクスピア批評の中でも超有名な本で、これでシェイクスピア批評は変わったとよく耳にします。今読んでも新しい!と書きたいところなんですが、そうは感じませんでした。これで変えた、のだから目新しいものは感じられなくて当然なのかもしれませんが・・・。読んでいても特に面白い、とも思わず。他にもっと面白い研究書や批評を知っているから、と思いたいところです。2011/09/06

roku7777

4
引き続きシェイクスピア関連。ただしことらは批評性が高く1作、1作に対し細かく切り込む。僕が浅学なんで現代小説、漫画の「運命の残酷性」の源流はここになるんだと新たに思ったりして。やはり古典は知っておかないといけないと再確認する。現代で語られていることはすべて語りつくされていることなんだよ。それが衣装を替えて新たに登場するだけなんだ。2020/10/31

青縁眼鏡

4
これまで思いもよらなかった視点や批評を知ることができる。更にシェイクスピア劇が楽しめそう。ほかのお芝居を見るときの視点でも参考になる。2018/08/10

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