内容説明
中世末期のニュルンベルクの町で生涯に361人を刑場の露と消えさせた首斬り人フランツ親方が克明に記した日記。当時のあらゆる犯罪と刑罰が赤裸々に描かれた貴重な史料であると同時に、中世に生きる人々の興味深い人間ドラマでもある。
著者等紹介
シュミット,フランツ[シュミット,フランツ]
1573年に最初の一人を手にかけてから1617年に職を辞すまでに361人の犯罪者を処刑したニュルンベルクの刑吏
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
傘緑
8
「当地にて絞首刑に処した。桶屋は最初の晩、靴下以外の衣類を市民に剝がれて素っ裸にされたので、彼に下着やズボンをはかせねばならなかった」これはすごい本である。読了後しばらく虚脱感に襲われ、大変なものを読んでしまったという重荷を感じた。いま生きることの残酷が見え難くなっている(なくなったわけではない)。かつてはそれが見える形であった、そうとしか生きられない社会でもあった。この本はその残酷さを淡々と、簡潔に、克明に記している。処刑人フランツの記録はこう結ばれている「これにて彼は職務を辞し、再び立派な者となった」2016/08/31
にゃん吉
6
十六世紀ニュルンベルクの一刑吏フランツ親方の日記。被告人の氏名と簡単な属性(出身地、職業、年齢、通り名等)、罪名と執行した刑罰の種類が淡々と記された短い日記の行間から、中世の庶民の暮らしぶり、治安、倫理、刑罰観等々が垣間見えるようで、興味深い一冊でした。日記によれば、残虐性の程度の異なる複数の死刑の執行方法があるのですが、本邦の江戸時代も、複数の死刑執行の方法があったりするのを思うと、人間の考えることというのは、洋の東西を問わないのかななどと思われたりもしました。 2020/07/25
Sleipnirie
4
16世紀~17世紀のニュルンベルクで処刑執行人やってた男の日記。処刑される人間の名前・犯行時の様子・処刑法とその場所、処刑前の行動(他の人間にされたこと)について簡潔に述べてあり、犯行動機書かれてない。基本淡々としてるけど、時々とても細かく書かれてある。 泥棒、殺人の他に嬰児殺し(密かに出産してすぐ殺す)がちょっと目立つ。あと動物や同じ性別の人間とのいかがわしい行為。 処刑編と体罰編があり、20世紀の人間による解説あり(当時、処刑される人間の体の一部がお守りになってたという)。2017/12/14
oryzetum
2
記述は簡潔で、詳細に書かれた箇所も次第に現れるようになっていくが、それでも全体的に淡々としている。しかしながら、うっすらと透けて見える人間のドロドロした陰惨な業が恐ろしくも味わい深い。2020/05/16
シロノワール・アカカエ
2
首切り役人フランツ親方の日記。最初のうちは罪状を淡々と記しているだけだが、後半につれ筆がノッてきたのか、結構詳細な描写に。「お慈悲をもって首切りに処す」などイカした決めゼリフあり。面白い2016/04/11
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