出版社内容情報
初舞台以来50年を過ぎた著者は、戦後と共に青春を生き、伝統に対して危機感を持つところから世に出た。狂言に対する疑問が、やがて情熱に変貌してゆく一人の演者の姿がここにある。「芸の探求は技術から入って人間修業に至る」と言う当代随一の狂言師による、人間性豊かな自分史。
内容説明
伝統に対する危機感をもって青春時代を送った著者の、狂言への疑問はやがて情熱に変貌してゆく。「芸の探求は技術から入って人間修業に至る」という著者の人間性豊かな自分史。
目次
1 幼少のころと祖父万斎
2 父万蔵との稽古
3 子供から大人への修業
4 歌舞伎への関心
5 父との舞台
6 万作襲名
7 狂言の向上をめざして
8 新しい試みと狂言ブームの中で
9 観世寿夫との交友
10 『奈須与市語』の競演
11 狂言の場の拡大
12 『釣狐』に憑かれて
13 『釣狐』の型
14 万蔵の芸
15 『花子』の演出
16 外国との交流
17 はじめてのアメリカ
18 つづく外国公演と狂言指導
19 中国との交流
20 『餓鬼供養』と『子午線の祀り』
21 間狂言と狂言の舞歌
22 太郎冠者に鍛えられる