白水Uブックス<br> 文盲―アゴタ・クリストフ自伝

個数:
  • ポイントキャンペーン

白水Uブックス
文盲―アゴタ・クリストフ自伝

  • ウェブストアに7冊在庫がございます。(2024年05月01日 13時45分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B40判/ページ数 111p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560071953
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0297

内容説明

世界的ベストセラー『悪童日記』の著者が初めて語る、壮絶なる半生。祖国ハンガリーを逃れ難民となり、母語ではない「敵語」で書くことを強いられた、亡命作家の苦悩と葛藤を描く。傑作を生み出した、もうひとつの衝撃的な物語。

目次

ことの初め
話し言葉から書き言葉へ

道化芝居
母語と敵語
スターリンの死
記憶
国外亡命者たち
砂漠
人はどのようにして作家になるか?
文盲

著者等紹介

クリストフ,アゴタ[クリストフ,アゴタ] [Kristof,Agota]
1935年オーストリアとの国境に近い、ハンガリーの村に生まれる。1956年ハンガリー動乱の折、乳飲み子を抱いて夫と共に祖国を脱出、難民としてスイスに亡命する。スイスのヌーシャテル州(フランス語圏)に定住し、時計工場で働きながらフランス語を習得する。みずから持ち込んだ原稿がパリの大手出版社スイユで歓迎され、1986年『悪童日記』でデビュー。2011年没

堀茂樹[ホリシゲキ]
1952年生まれ。翻訳家、慶應義塾大学総合政策学部教授、アンスティチュ・フランセ東京講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

110
「悪童日記」の著者の自伝。というか読み味は物語のようで、その気取らない文章の不思議な魅力にすっと取り込まれた。クスッとさせるユーモラスさを見せたと思えば、目の前のシビアな状況をぶれずに見つめる様が合わせて描かれ、その正直な人となりが浮かんでくる。兄との関係はまさに悪童日記だなと。母語と敵語という表現が印象的だった。"読む"ことが著者の人生にとって大きい中、母語から離れることの意味。支配国のみならず難民先のフランス語も敵語なのだ。ただそれでもどの言語でも彼女は"書く"。彼女が書いた本をまた読みたいと思った。2021/07/23

zirou1984

55
その言葉を使うことで己の母語が殺されるのをわかっていながら、それでも物語を紡ごうとすること。亡命作家であるアゴタ・クリストフの作品から漏れ聴こえる引き裂かれた悲鳴は歴史の慟哭であり、そうした母殺しの必然性を背負った故の声なき叫び声でもある。それでも、彼女は読むことの、書くことの喜びを捨て去らなかった。諦めなかった。だからこそそれは今も多くの人を夢中にする。簡潔な言葉で語られる半生の記録は透き通った湖に沈殿する澱のような、美しさに相反する不穏さが見え隠れしている。それは一つの悲劇であり、一筋の希望でもある。2015/01/26

かみぶくろ

49
悪童日記三部作に魅せられてついつい自伝も読んでしまう。なんて寡黙な自伝だろう。おばあちゃんが孫に思い出をポロポロ語るレベルの簡潔さだ。個人的に惹かれたのは、この人の小説が4作でほぼ絶筆になったこと。勝手な見解で恐縮だが、たぶんもう書く必要がなくなった。喪失と貧困のルサンチマンが三部作を書くことで一定程度昇華されたゆえに、ひりつくような物語を書く動力は失われてしまったのではないだろうか。もちろん、そのことはこの人の作家としての偉大さを損なわない。すべてを出しきったからこその、悪童日記のあの輝きである。2014/11/12

Y2K☮

48
創作と同じ文体&空気を纏った自伝。「悪童日記」三部作や「昨日」の副読本という感じで(不動の術など元ネタも出てくる)、そことリンクしない出来事には殆ど触れられていない。簡潔な文体と長くないページ数で満足感をもたらすのも小説と同じ。著者の腕も然ることながら理解ある訳者の力が大きい。アンナ・カヴァンと同様、この人も理不尽な人生の中でポジティブな志向性を保つ為に読書と創作を欲した一人だろう。作家業で成功するよりも亡命などしないで済む方が幸せに決まってる。ところで著者の文筆業のルーツは戯曲なのかな? ぜひ読みたい。2015/10/24

じーにあす

43
突然、明日から英語しか話せなくなったらどうするか。英語ならまだいい。それが全く未知の言語だったら。そして二度と日本語を話せなくなったら。死を選ぶかもしれない。「悪童日記」の著者、アゴタ・クリストフの自伝。実際に子供の頃にドイツ語に、次にロシア語に、更にはフランス語を強制的に使わざるを得なくなる。祖国ハンガリーを逃れ難民としてスイスへ亡命。その地でフランス語で「悪童日記」を書いている。ここでは戦争や占領下にあった体験よりも家族と離れ母語を失った部分に重きを置いている。生き残る、その強い意志を感じた。2021/10/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8283635
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。