内容説明
大らかな性表現や残酷な描写など、原石の輝きにあふれた“初版”の全訳。「ヘンゼルとグレーテル」「灰かぶり」「赤ずきん」など28篇を収録。グリム兄弟自身による序文付。
著者等紹介
吉原高志[ヨシハラタカシ]
1953年生。1979年東京外国語大学大学院修士課程修了。ドイツ文学専攻。関東学院大学教授
吉原素子[ヨシハラモトコ]
1962年生。1993年東京大学大学院博士課程修了。ドイツ文学専攻。関東学院大学他非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
68
5冊シリーズの1 残酷すぎて初版本にしかない話もある。 カエルになった王子様を人間に戻したのはお姫様の愛じゃなかった。キモい、とか言って壁にべちゃっと投げつけたらショックで魔法が解けたのでした。メデタシメデタシ2023/06/09
ロア
21
さすが初版バージョン。下手に説教じみてないし、へんに気を遣ってストーリーを甘くしてないところが良い!一番好きなのは「漁師とおかみさんの話」(∩^ω^∩)海のそばの便器に住んでいる気弱な漁師と超ワガママなおかみさんが、ヒラメにおねだりしまくって、どんどん成り上がっていきます。ヒラメの堪忍袋の緒はいつ切れるのか?おかみさんは神になってしまうのか?ハラハラドキドキのストーリー!(*>ω<*)小鳥やねずみ、猫などの動物たちや、焼きソーセージさんが酷い目にあう話は可哀想だったな…(;ω;)2018/02/04
行
9
ラプンツェルは、当時の上流階級の子育ての仕方を反映している。ゴテルおばさんは乳母。小ねずみと小鳥と焼きソーセージの話はけっこう好き。2015/01/23
芽
7
思った通りの展開にならず、なんだかあっさり罪を許したり殺したりと首をかしげたくなるような話が多かった。2009/11/27
たけひと
6
たまには童話、でもそもそもの話が読みたいと思ってこの本を選びました。虚飾なくストレート、信賞必罰、奢者必衰の話ばかり。殺風景ですが深みを感じます。キリスト教的思想と結びついた話もありますが、多くは聖書も神話も関係ない古き欧州の民間伝承といった印象。何の戒めか、どんな寓意かもわからん話もあり、その不可解なるところがまた一興です。決して読み聞かせには使用しないで下さい。2018/09/29