出版社内容情報
クレオール語や言語政策の問題を視野に収め、社会言語学の現状とその見取り図を提示! ソシュール以降の近代言語学がふるい落としてきた「言語に内在する社会的性格」が、解明される。【編集者よりひとこと】著者は、1942年に旧フランス植民地チュニジアに生まれたフランスを代表する社会言語学者です。『ロラン・バルト伝』の書き手としても名高いですが、本書では、比喩を巧みに用いながら、「ことばを“食っ”たり、“戦争”をしたり発言を“交換”して利益を追求したりする」のは、言語そのものではなく「それを話す人びとだ」ということに、注意を促します。同じ文庫クセジュから、『超民族語』『言語政策とは何か』の2冊が、同著者の本として刊行されています。
内容説明
ソシュール以降の近代言語学が言語の形態を重視してきたのに対し、社会言語学は「言語に内在する社会的性格」を解明しようとしている。はたして、社会の中で言語はどのように機能しているのか?多言語状況やクレオール語や言語政策の問題をも視野に収めて、社会言語学の来歴と、その見取図を提示した入門書。
目次
第1章 言語の社会的概念形成へ向けての闘い
第2章 言語接触
第3章 言語行動と態度
第4章 言語変数と社会変数
第5章 社会言語学か言語社会学か?
第6章 言語政策
著者等紹介
萩尾生[ハギオショウ]
1962年生。日本学術振興会ボン研究連絡センター勤務。ヨーロッパ地域研究専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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