ノーホエア・マン

ノーホエア・マン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560047811
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

紛争から逃れ、祖国を離れた“ヨーゼフ・プローネク”。サラエヴォ、キエフ、シカゴ、上海…流浪の果て、魂を震わす終着とは?ボスニア=ヘルツェゴヴィナ出身、新星の鮮烈デビュー長編。

著者等紹介

ヘモン,アレクサンダル[ヘモン,アレクサンダル][Hemon,Aleksandar]
1964年、ボスニア=ヘルツェゴヴィナのサラエヴォ生まれ。92年、シカゴ滞在中にサラエヴォがセルビア人勢力によって包囲されてしまい、そのままアメリカに残る。アルバイトを転々としながら、95年、英語で書いた小説が文芸誌に掲載されて高い評価を受ける。処女短編集‘The Question of Bruno’(2000)は数々の文学賞を受けた

岩本正恵[イワモトマサエ]
1964年生まれ。東京外国語大学英米語科卒。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mark.jr

5
ボスニアからの移民ヨーゼフ・プローネクの辿ってきた人生を変幻自在の書き方で綴る。どこへ帰ればいいのかも分からなくなった、まさにNOWHEREな状態が描かれてますが。つまるところ本書が伝えたいのはタイトルの元ネタであるThe Beatlesの曲の一節なのでしょう。Isn't he a bit like you and me?(ちょっと彼は君と僕に似てないかい?)。だから、タイトルは「NOWHERE MAN ,EVERYWHERE」でも良いはず。2024/09/10

ぱせり

4
彼は、紛争のため故郷ユーゴに帰れなくなった。「その後、その地で永遠に不幸に暮らすことになる」最初の方で出てきた予言のような言葉だけど、誰が見ても「ノーホエア・マン」=「ひとりぼっちのあいつ」だった時、なんとかやっていたじゃないか。「不幸」は、どこで染み込んできたのだろう。やりきれない思いがこみあげてくる。2021/04/28

DEE

2
普通に暮らしていると自分が日本という国に属しているということを実感することは少ないけど、この著者のようにアメリカに行ってる間に国がなくなってしまったら、かけがえのない拠り所みたいなものが無くなってしまうんだろう。 そんな感じの短編集。 国って、そこから離れれば離れるほど大きな存在なんだろうな。2012/09/24

nami_dayawati.devi

1
最近読んだものの中でNo,1のすばらしさ。ユーゴ紛争時にアメリカに移住したヨーゼフ・プロネークの物語。 ロックミュージックなどのサブカルを含みつつ、ハムレットやリア王からの引用を多用してしまうという幅の広さ。 紛争はストーリーにも主人公に大きな影を落としている。故郷を失い、もうどこの人でもないという悲しさが、こちらにも染み込んでくるようで、やるせない気持ちが胸にくすぶる。2014/05/06

夜キチ

0
美しい文章をどこまでも追いかけて、何処にも辿り着かないようでいて何処にも辿り着いたようであり、其処はやはりひたすらに美しかった。2015/07/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/95845
  • ご注意事項

最近チェックした商品