出版社内容情報
福井県若狭地方を原点に日本人の森と樹木への信仰を見つめ、動物信仰も視野に含めて、その根底にある樹霊崇拝の痕跡を追究する。民俗学に文化人類学の知見を導入した野心的労作。
内容説明
福井県若狭地方を原点として日本人の森と樹木への信仰を見つめ、動物信仰も視野に含めて、その根底にある樹霊信仰の痕跡を追究する。民俗学に文化人類学の知見を導入した野心的労作。
目次
第1部 森の神の動物誌(狐狩り候―民俗行事キツネガリの起源;若狭の烏勧請)
第2部 森の神と異類伝承(無言交易と異類伝承;龍蛇と宇宙樹の神話)
第3部 森の神の祭り(トビ・飛の木・富の木渡し―桂祭りと予祝儀礼;シバの精霊;歯朶の冠―異人殺しとマレビトの装束;トブサタテの民俗;埋納予祝の民俗;森の神と開拓先祖)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
民俗風習の意味を問う。2017/05/26
ワッピー
1
「森」「民俗」のタイトルに惹かれて手に取りました。なんとなく宇宙樹イグドラジルに関連した西洋系の論考を予想していましたが、内容は若狭周辺の「キツネガリ」「鳥勧進」「無言交易」「龍蛇と大樹」「トビノキ」「柴」異人殺し」「鳥総たて」「埋納予祝」「森神信仰」の9論でした。浅学のワッピーに難しい部分もありましたが、どれも山(森)と里との交流の歴史、原像を洗い出すもので、人間がいかに大自然を畏怖しつつ、その力を自分たちの生活圏に取り込もうとしてきたかを論考しています。儀礼とはこう生まれ、変化していくものなんですね。2014/08/19
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