“パリ写真”の世紀

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  • サイズ A5判/ページ数 537,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784560038949
  • NDC分類 740.2
  • Cコード C0071

内容説明

アジェ、クルル、ケルテス、ブラッサイ、ドアノー、イジス、エルスケン、カルティエ=ブレッソンらの膨大な資料を駆使し、写真と文学のコラボレーションからパリ神話の成立と解体を読み解く刺激的な一冊。サントリー学芸賞、渋沢・クローデル特別賞受賞の著者によるパリ三部作の完結編。

目次

江戸の記憶・都市の映像―リヴィエール/コバーン/福原信三
第1部 パリ神話の成立と文学/写真(“パリ写真”とは何か;十九世紀生理学の影―始まりとしてのアジェ)
第2部 写真集というトポス(都市のグラフィズム―ジェルメーヌ・クルル『メタル』;遊歩者の手法―『アンドレ・ケルテスの見たパリ』;思考の星座―ブラッサイ『落書き』 ほか)
第3部 パリ写真の展開(報道か、アートか―カルティエ=ブレッソン;街路と演出―モード写真;カメラなき都市写真 ほか)

著者等紹介

今橋映子[イマハシエイコ]
1961年東京生まれ。1984年学習院大学フランス文学科卒業。87年東京大学大学院比較文学・比較文化専攻修士課程修了。89‐90年パリ第四大学大学院留学。92年東京大学大学院博士課程修了、博士(学術)。筑波大学文芸・言語学系専任講師を経て、98年より東京大学大学院総合文化研究科助教授、現在に至る。専門は比較文学・比較文化
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感想・レビュー

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yukkomom

2
ドアノーは、アジェが、郊外写真へと導かれた理由・・・生活のためではなくパリのアトリエから遠く、色あせたヴィーナスたちが導いた。はるか都の周辺ででエリートたちが知らない背景の前で俳優たちによって演じられた芝居のたった一人の観客だったと。アジェの写真も新鮮だったけど、ドアノーもよかった。ドアノーはアジェを名付け親(ゴットファーザー)と信頼していたよう。2013/09/27

psy

2
ようやく読了〜。厚くって重かった〜。すんごい読み応えアリ。フランスの文化とか文学とか社会とかに詳しければもっと面白く読めるんだろうなあ、とは思います(^^ゞ掲載されてるモノクロな写真がとても素敵。色々写真沢山見たくなります。2010/10/28

yo_c1973111

1
永らく積まれていたものをようやく読了。なぜもっと早くに読まなかったのか、後悔しても遅し。写真を論考する著書で初めて充足感を得られた。素晴らしい研究と考察、そして写真の読みだと思う。扱う作家はアジェ、クルル、ケルテス、ブラッサイ、ドアノー、イジス、エルスケン、ブレッソン、クライン、ホーヴァット。そこに詩人プレヴェール、サンドラールらを併置して読み解いてゆく。写真集装丁の詳細なども与し、作家各々の出自と時代背景を正確に章立てて、きれいに終章へまとまる。絶版本だが入手可能。写真を学ぶ人には奨めたい。2023/03/22

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